デイリーポータルZロゴ
このサイトについて


ちしきの金曜日
 
50年前のおもしろ修行

スパルタあってこそのおもしろ修行

話は変わるが、もちろん修行というからには生やさしいものばかりではない。八田先生はとても厳しい人なのだ(会ったことはありません)。
きっと弟子たちも連日地獄のようなメニューをこなしたのだろう。
だからこそ、たまにやるヘンな修行がさぞかし楽しかったに違いない。

僕自身、八田イズムの真骨頂ともいうべきスパルタの部分も体感しておいたほうがいいだろう。

ということで、やってきたのは早朝の川。


朝日がまぶしい

水温5.1℃

そう、寒中水泳である。

いざ挑む!

ただし、修行とはいってもケガだけは禁物。

しかもこの日は平日で出勤日だからなおさら注意したい。「寒中水泳でケガしたので休みます」と言っても上司は信じてくれないからだ。


アキレス腱は伸ばしておこう(岩で体が切れそうなのでTシャツを着た)

さっそく冬の海へダイブしてみる。

「ぬるー」っと入水

水の中は思ったほど冷たくない。むしろ地上より温かく感じられるくらいだ。思いかけずお風呂感覚の寒中水泳。

写真見るとつらそうですけどね

陸に上がるとつま先から脳天まで全身がスッキリしている。まるで滝に打たれた後のように、体の毒が抜けて冴えわたるような感覚だ。

これまで冬の風物詩的なニュースで寒中水泳の映像が流れるたび、「寒そ〜」「辛そ〜」と顔をしかめてきたが、じっさいやってみるとかなりいいもんだ。そういえば、ニュースの中で寒中水泳をやってた人たちもみんな笑顔だった気がする。


沖は危険なので、浅瀬でバシャバシャやってるだけ。それでも気持ちいい

というわけで、意外にも過酷さはそんなになく、むしろもっとやりたい気持ちになった寒中水泳。

この寒中水泳のように、マスコミ受けを考えて分かりやすくスパルタっぽいけどじつはそんなに辛くない。弟子思いの先生はそんな修行をあえて選んでいたのかもしれませんね。


水死体と間違えられる前に帰ろう

このあと会社行きました

たとえば職場において。上司の命令は絶対とはいえ、時には「ん?」と首を傾げたくなることもあるだろう。
だが、それが仮に「ライオンとにらめっこして気合を入れてこい」という命令だったらどうか? 「ん?」と思いつつも、その上司のことが大好きになるに違いない。

つまり八田さんっていうのはそういう愛すべき人だったんじゃないかと思うわけです。


< もどる ▽この記事のトップへ  

 
 

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲デイリーポータルZトップへ バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.