植物がどんどん成長していく微速度撮影の映像を科学番組なんかでよく見かける。
長い時間をかけてゆっくりと育つ植物がニョキニョキと目に見えて大きくなっていく様子は、 テレビでかなり見慣れてるとはいえ楽しい。自分でも撮ってみたい。
とはいえ発芽から子葉を付けるまで撮るのは時間がかかりすぎて到底出来そうにないため、 いろいろと工夫してなんとか植物の微速度撮影ぽいものを撮ろうと思います。
(小柳 健次郎)
倒れていく様子を逆再生
植物が成長する様子を撮るのに一番の問題点は、当たり前だが植物が成長しなければならないことだ。
でもそれにはずいぶん時間がかかる上に、そんなずっと撮影してくれるカメラも持ってない。
それを解決するにはどうすればいいか。植物を別のものに置き換えるのだ。
唐突に保冷剤が出てきて戸惑わせてしまったかもしれない。
しかし次に示すような説明を聞いたらガッテンボタンを押してもらえると思う。
つまり保冷剤が溶けるまで写真を撮り続け、それを逆再生すれば 植物がどんどん起き上がっていく映像にすることができる。
これだと育つまで待つ必要もないどころかほんの数十分。我ながらナイスアイデアである。
9月の上旬は34℃ありました
市販の保冷剤を細長い袋に詰め、花に見えるように葉と花を付けて近くの公園に持っていく。
いまでこそ随分涼しくなったけどこの撮影を行った日は9月の上旬。 もう忘れてるかもしれませんが、その時期は34℃あったんです。
思ってた通りのへぼい見た目にがっかりしつつ、 だいたい1秒に1枚の速度で写真を撮っていく。
この暑さだからあっという間に溶けていくだろうと思ってたら、 完全に溶けきるまで30分以上もかかってしまった。 なので途中5分ぐらい撮影を怠っていたことを正直に言います。
この撮影した写真を動画編集で繋げて逆再生させてみよう。 実は保冷剤を使った方法は随分前から構想していたものなので、 正直自信がある。もうここでダメだったらこの企画は最後までダメだ。
ダメだ。この企画はもうダメだ。
倒れるときの早さが問題
いや投げやりになってはいけない。冷静に失敗原因を探っていこう。
まず微速度撮影らしさで言えば、まあなんとなくそれっぽいという点で合格と言える。 ではなにか問題かというと、花が持ち上がっていくときのスピードが速すぎる。 肝心の「成長」部分が一瞬で終わってしまうのだ。
つまりもっとゆっくり倒れるようにしないといけない。
なお花がちっとも花に見えないという点は無視したい。反省のしようがないほど酷いから。