白いイカのカーテンの中を走り抜けてく真っ赤なポルシェ
道を通ってはイカを食ってまた道を通ってはとうもろこしを食う。イカは一パイでいいし、とうもろこしも一本でいい。だったらお店も一軒でいいのではないか?と思うけれども、たくさんある。
この居酒屋はどうかな?ああ、店構えが汚いな、じゃあこの焼き鳥屋は…なんだチェーン店かおもしろくない、同じ店が道にたくさんあるっていうのはこういうことなんだろうと思ったが、イカはイカだ。大体どこ入ってもイカだ。
しかし「たくさんある」力というのも侮れない。イカにしてもきみにしてもリンゴにしても、道路全体からただならぬイカ力(ぢから)みたいなものが放出されている。それがあの匂いに現れていた。
いつかイカのカーテンのあの道を、スポーツカーで駆け抜けたい。ああ、あれも名産だ、これも名産だ。視界を横切る名産物にいいドライブができることだろう。
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途中の道の駅で買った「○○に行ってきたよ!」お土産は手作り包装。だったらなんでもできる気がしてくる。 |
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