川原で風を見よう
できあがった棒を持って、川原へ向かう。
川原なら広くて人に迷惑がかからなくて、橋に登れば上から棒を見られるだろうと思ったのだ。われながらいい考えでしょう。
で、さっそく棒を地面にたててみよう、と思ったところで問題が発生。
橋のふもとの地面はかちかちに乾いてかたく、先を削ったくらいではバルサの棒が入っていかないのだった。どうしよう?
まわりを見渡すと、土手の斜面が見えた。そうか、そこに棒を立てて地面から見上げるのはどうかなあと思った。
地面に棒をならべていく作業は、それだけで1時間くらいかかった。ぼくが子供で、クラスのみんなが手伝ってくれたらなあ、とふたたび思う。
残暑の日ざしがじりじりと腕を焼く。棒は、並べるはしから風に倒され、まっすぐきれいに並んでくれない。
途中で何度も水飲み場まで走りながら、並び終えるのに1時間くらいかかった(さっきも言った)。さあどうだ、イメージどおり、棒は整然と並び、紐はきれいに風になびくか?
なんだかあんまりきれいじゃない。線が細くて見にくいし、なんかぐねぐねしてる。
もっとこう、紙テープが風にいっせいになびいて、壮観だなー!という景色を想像してたんだけどなあ・・。