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ロマンの木曜日
 
夏のパンまつり

テーマパーク的なところで過ごす夏


プールで運動(流されただけだが)したあとは、池袋にあるナムコ・ナンジャタウンにやってきた。


ナンジャタウンにやってきたよ

ナンジャタウンは屋内にあるテーマパークだ。故に場所自体に夏っぽさはあまり感じられないが暑い中外を歩き回るのを避けてこういうところにくるのもアリだろう。

そういうわけで粛々と入園券を買う。300円だ。


大人一枚パン一袋

入園券を購入し、入園するところで事件は起こった。入園ゲートのところに、「飲食物は持ち込み禁止」と書いてあった。

が、その場で置き去りにするわけにもいかないので勢いで入ってしまった。持ち歩くだけなら大丈夫か、とも思ったがルールは守らなければいけない(この時点で破っているわけですが。ごめんなさい)、断腸の思いでロッカーに食パンをしまう。


コインロッカー食パンズ

夏を味あわせてあげるつもりで連れてきた食パンを置き去りにすることにした。一抹の胸の痛みを覚えつつ、夏らしくお化け屋敷的なアトラクションを楽しむことにした。

「怨念旅館」という名前で、心霊写真をテーマにしたお化け屋敷的アトラクションだ。


僕自身が怨念のようなものだ

僕はお化け屋敷は苦手だ。急に何かがドヒャっと出てくると間違いなく驚いてしまう。そしてすごく恥ずかしくなる。

というわけで、何かが出てきそうなところでは白目をむいて視界を半分くらいにしていたら、まったく驚くことなく次々と襲い来るお化けが通りすぎていったのである。

こんな風に小さな工夫が全体を台無しにするということはよくある。特にぼくの場合は。

 

夏パンその3 〜アイスクリームパン〜

そういえば、食パンをロッカーに閉じ込めたままであった。ナンジャタウン内にいる限り、夏らしいパンを楽しむことは出来ないことは明らかだ。急いで夏パンの材料を購入しよう。



都市レベルのアイスクリームがここに
僕が選んだアイスクリーム四天王

ナンジャタウン内にある、いろいろなアイスクリームが食べられるアイスクリームシティという場所で、4種のアイスクリームを購入。ミルク、抹茶、メロン、いちごを用意した。

何も考えずに「この4つのやつください」と注文し、店員さんに「4種類選んでください」と言われてから、あっ、と思ってその場で選んだので、まさにぼくの直感で選ばれたものだ。これで性格判断とかしたら、かなり正確なものになるだろう。

これらを食パンの上に乗っけて食らう。溶けてしまうので急いでパンをロッカーから救出し、ナンジャタウン外の食パンを食べられそうな場所へ向かう。


溶けてしまう

ふらふらとさまよっていると、とりあえずアイスを置ける台を見つけた。アイスは溶け始めている。食パンに4種のアイスクリームを乗せて、アイスクリームパンを頂きたい。


とりあえず見つけた台
ミルクは非常においしいです

4種のうちミルクは文句なしにおいしかった。パフェをサンドイッチにしたような、メルヘンな味がした。夏パン(メルヘン)の誕生だ。

一方抹茶、いちご、メロンの3種ははどれか一つくらいいいものがあるかと思ったが、フレーバーが主張しすぎて風味がパンと調和しなかった。

みんな、食パンに乗せるアイスは牛乳アイス限定だ。僕との約束だ。

 

夏といえば海

夏といえば海というのも周知の事実であるので、食パンを持って出かけてみた。埼玉方面から行きやすいところを考えて、お台場の海へ向かった。


お台場と食パン

夕方になっても暑い。にもかかわらずフジテレビ周辺は人でごった返していた。皆お台場を満喫している。おそらくリア充と呼ばれる人たちだ。

ぼくが目指すのは海。リア充さんたちには脇目もふらず、歩き出した。自由の女神を通り過ぎ、その先にある砂浜へと。


自由の女神が左手に持っているのは食パンだという噂もある

ぼくは食パンをぷらぷらさせながら歩いていて、だんだんこれがふつうだという気持ちになっていた。パンはおいしいから持ち歩いていても不思議ではない。

しかし、人とすれ違うとき、他の人が手にペットボトルのドリンクを持っているのを見ると「あっちが正解か!」と気付かされ、アンニュイな気持ちになる。


おれなんてこのくらいの距離の写真でちょうどいい

そうこうして砂浜に到着した。夕暮れが近づいて、空も薄らとオレンジ色になりかけている。

水際では子連れの家族やカップル、あるいは友達同士の女の子がバシャバシャと水遊びをしている。とても幸福な感じがする光景だ。ぼくもその中に混じるようにして体育座りをする。ああ、これがリア充か。


これがリア充かー
なるほどねー

本当はよくわからない

 

夏パンその4 〜うなぎパン〜

ぼくは完全に海を満喫しつつある。この満喫した状態で、さらにパンを満喫しよう。

夏らしくスタミナを付けるためにうなぎを持参してきた。うなぎは海からやってくるというので、その意味でも海で食べるのは丁度いいかもしれない。


うなぎをパンに乗せて
ジャキーン

ご覧のように、うなぎパンもこれまで同様にパンにのせるだけで完成した。お手軽にも程がある。

食べてみると結構おいしい。うなぎの蒲焼の暴力的に甘いタレが食パンとあうのは想定内だが、うなぎの肉はパンと一緒に食べると肉っぽさが若干増して味わうことができる。マヨネーズ味だともっとあう気もする。


リア充の味がする

だがやはり、うな重の記憶はかなり根強く、何故ご飯じゃないんだという思いはぬぐい去れない。

記憶や先入観で素直に味わえないことはよくある。海で食べるうなぎパンは、そんな夏の酸っぱい思い出のような味がした。


帰ろう

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