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フェティッシュの火曜日
 
性病科の看板はやたら目立つ説


悩んでる人には悪いが、やはり目立つ

都内某駅を通る電車の中から何気なく窓の外を見てると、暗闇に光る「性」の文字。性に関するキーワードが気になってしまうのは中学生だけではない。30歳過ぎても捕らわれるもんだなあ…というのは今回どうでもいい。

街を歩けば病院に当たる、ことはなくても看板ならいくらでも見かける。しかし「性病科」の看板に限って目立つ気がする。ひとつには「性」という文字のパワー。そしてもうひとつは…光ってない?あんまり「内科」チカチカ、といった看板のイメージは浮かばない。性病の看板は派手なのか?派手だったような…。そんな疑問というか自分のうろ覚えの真実にに立ち向かってみました。

大坪ケムタ



東京人ならこれを知らなきゃモグリだね?

まず上でも書いた某駅の看板を見てみよう。新宿の一駅となり、東京のアジアンタウン・大久保駅のホームからも煌々と輝く「性病」の文字。東京に住んでちょっと経った人なら一度は見たことあるはず。夜だと目立つんだこれが。


アジアンタウンと高層ビルが居並ぶ大久保の闇夜にこれが。


『ブレードランナー』ぽいと言えなくもない。サイバー!風。


色づかいも闇夜に映えますな。


写真はホームからと真下から撮ったんですが、大久保駅に着く電車内からも見えるとあって、中央線を使う人ならほとんど目にしたことがあるはず。そしてなんとなく「さすが大久保」とも。この異国間ったら。

ちなみに昼だとこんな感じ。けっこう埋もれて…るような、それはそれで目立つような。


昼だとぜんぜん目立ちません。
いや、目立たないこともないか。


これを見てふと思い出したのが性病の看板ってけっこう目立つものが多くないか?電飾に限らず。それとも自分が「性」という文字を観て印象が強すぎるだけなのか。ほら、海外のCMでコッソリキーワード入れてサブリミナルとかやってんでしょ?ってこっちは全然コッソリじゃないけど。

そもそも駅という場所は病院の看板が多い。最近でこそ「近所の病院行くにしろネットで口コミ情報を調べてから」という人も多くなったけれど、まだまだ「適当に近所の病院」派が多い。急に痛くなった時なんかは調べてもらんないし。

となるとネットで超CEO対策がうんたらなサイト作るより、近場の人が見る機会が多い駅に看板作る方が断然いい。「普段見れない歯科器具をじっくり見たい」でも「今コンビニより歯医者の数の方が多い」って言ってたしなあ。


性病とは関係ありません。イメージです。


需要よりも多そうな病院の数。その中から抜きんでるには看板力は大事だろう。しかも性病なんてめったにならないが緊急を要するものは!ここ一番で「そ、そういえばあの看板の…」サイワイそんな目にあったことないですが。

しかし「あるのではないか?」と思ったものの、googleの地図やストリートビューなどを見てみると、性病科の所在地ってむしろひっそりした場所が多い。雑居ビルの真ん中あたりに「○○クリニック」みたいな名前で、むしろ目立ちたくない!と言わんばかりに…まぁ当たり前といえば当たり前だけども。

しかし駅には性病科看板はあった。電飾ではないけど。


どこか昭和の面持ち。でもURLは載っている。

引いてデイリースポーツと並べるとさらに昭和ぽい。

こっちは性病じゃないですが、フォントがかっこいい肛門科。


どこか「性」と「肛門」という文字は中学生脳では繋げて考えてしまうというか。ちなみに上の2医院の看板は山手線あちこちで見かけます。

先に書いたとおり駅には病院の看板が多いのだけど、産婦人科や歯科なんかはいかにもソフトなイメージのものが多い。柔らかいピンクとかグリーン系とか。それに比べるとずいぶんストレートだ。性病系は。

 

角ゴシックが男らしい

そういえば、この企画を会議に出した時に萩原さんが「首都高走ってると千駄ヶ谷あたりで電飾見ますよ」とおっしゃってたなあ。ちょっと行ってみますか。


車がないので電車で阿佐ヶ谷駅。
首都高近くの情報ポイントに行くと…


見つかった!けど下からだと見づらい!当たり前だが!


あらら、地図通りだと真下からしか見えない…。ということでちょっと離れたところに歩道橋があったのでそちらに移動。そうすると、おおナイスポジション。


ブルーの歩道橋にレッドの性病の文字が合いますね。

角ゴシックな書体が男らしい。しかも夜は光る!


残念ながら夜来ることはかなわず、光ってるところが撮れなかったのが残念なんですが…。しかし押しの強い感じは光らずとも分かるかと。そういえば先の駅にあった看板の病院だな、ココ。要はアピールに熱心ということ?しかもここはソフトなイメージで、とかないストレートさで。

「性」という文字のもたらすインパクト、それもあるけど先の大久保にしろこの千駄ヶ谷にしろどこか押しが強い。普通だともっとのっぺりした看板じゃない?病院って。


普通はこういう看板な気が。


こう観てみると性病科って全体的に押しが強いか、街中にひっそりあるか。その二択のようなのだ。いや、ひっそりあっても目立つものもある。それがさいたま市大宮に向かう途中で見つけたこれ。


京浜東北線をガタンゴトン。埼玉の車窓から。
ガタンゴト…おや、世界の車窓にはない文字が…。


病院の前まで来てみました。二階にドスンと鎮座する…。


ネオンの線がまた独特な風合い醸し出してます。


「性病科」以上に押し強いなこりゃ。しかしこれらの漢字ネオンが何でインパクトあるか、というとコレっぽいからじゃないだろうか。


香港のネオン街っぽい気が。


日本のネオン文字というと英語かカタカナが中心だったりする。パチンコ屋を思い出すとそれは分かるはず。それだけにこういうみっちり漢字ネオンというと中国圏のネオン街を思い出すのだ。

ただ、なぜ性病科だけがそうなのかは…わからない。とりあえず「性」という文字と「電飾」にドキドキする、という中学生レベルの感覚、もうこれは「野生」と読んでいいんじゃないだろうかと思いました。

あ、よく観ると「黄桜」も漢字ネオンだ。

輝く深紅のネオン文字

夜に大宮のネオンも撮りに行ったんですが、点けてないのか休みなのかノーライトアップ。光ってるところ観たかったなあ…。


 
 

 

 
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