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フェティッシュの火曜日
 
かわいいとは何か?を考える

アパレル方面のかわいいの人と雑談してみる

続いてのかわいいについての識者はアパレルブランド「Mon Petit Lapin By Baby Doll TOKYO」のプロデューサーで「ペイ*デ*フェ」のデザイナー、犬亦りむさん。いわゆるロリータ&ゴスロリ系のアパレルです。ちょうど展示会の最中ということでお邪魔したんですが…まさにザ・かわいいの極地!俺ここにいていいの?


またこういうロリータな格好が似合うりむさん。


この日はMon Putit Lapinの展示会中。
ぬいぐるみやクッションもかわええ。


自らデザインしているペイ*デ*フェはこんなイメージ。


181cmのデカブツがこれらに囲まれてるのはさぞシュールな光景だったであろう…写真撮っておけばよかった。ぬいぐるみ抱いて。

それはともかく、かわいいの作り手である彼女に聞いた先のアンケートの結果がこちら。


ジャンルはなかなか意外で、動物はゼロ、洋服は3と思ったら2。そして老人が出ました、3点!やはり一部で根強いなあ、老人かわいい派。

−−けっこう意外な点数ですねえ。洋服は3つけると思ったら。

「服によってすべての人がかわいくなるわけじゃないじゃないですか。あくまで要素でしかないし。中身がないとかわいくはならないし、その人の演出力も大事ですね」

−−うお、かわいいを見るハードルも高いなあ。

「作り手だから冷めて見てるところはありますね。かわいい女の子も朝のすっぴんから見てると、なかなか…」

−−ある意味女子&本職ならではのリアルな視線だなあ。あと動物がゼロってのも。

「ペット飼ってるんですけど、『かわいいから飼う』って感覚はないですね。さみしいから飼ってるんで。選ぶ時もかわいいから、とかより気が合うかどうかですね。それ以外だと食べ物じゃないですか(笑)」


なるほど、やはり「かわいいのプロ」。ふつう客側の視点なら「かわいい〜」と言って終わるところを、一歩引いて見ているというか。それだけに別の視点に「かわいい」があったりする。たとえば「老人」。

「老人超好き!おばあちゃんとか超かわいいですよ。おばあちゃんになると素直になるじゃないですか。きれいなもの見たら手合わせたりして」

−−そういう行動も含めてか。

「外見もかわいいし、やることなすことかわいいですよ。人は65(歳)からかわいくなるんですよ」

−−そんな説始めて聞いたよ!

「女の人は色っぽいものが無くなってからかわいくなっていくのかなって思いますね。それまでのギトギトがなくなっていって」

−−あー、色気というと聞こえはいいけど、かわいいを減らすものでもあると。

「きれいになる要素でもあると思いますけどね」

−−なるほどなあ。ちなみに服のデザインする時、りむさんのかわいいのテーマや傾向ってあります?

「色が柔らかくて、デザインが丸に近づいてることですかね。丸に近づくとかわいくなるんですよ。それには執着がありますねえ。袖とかも丸くしたいし、コルセット絞めると上下に丸が出来るし」


ちなみにしっぽも丸いです。

あらためて前ページの脱北太郎さんや自分と比べると、「かわいいの主人側」て感じがするなあ。我々は「かわいいの奴隷側」。決して反体制から体制側につくことはなさそうな…。

もひとつ「かわいいの作り手」ならではのこんなひとことも。モデルを飾り立てる時の話なのだけど、

「かわいいの演出は自分の中におっさんがいて、その人がやってる感じですね。かわいい子ほど自分の中におっさんがいて、中身はおっさんで『でへでへ』って演出してる」

−−ニヤニヤしながら好きな子を飾り立てるみたいな。

「自分自身が女の子な人は自分では飾らないんですよ」

−−なるほどなあ。


かわいいの作り手にはあるという「内なるおっさん」。おかしいな、リアルおっさんにはそいつが見つからないよ…。ニヤニヤしながらやっちゃうような本能的なかわいいへの嗜虐欲、とも言い換えれるような、また別の言い方もあるような。

とりあえず2人とかわしてみた「かわいい雑談」。やはりいろんな視点や経験があるものです。てなことをしてる間にアンケートの結果が!


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