吊るした鞠にひたすら蹴り込む様はいかにも修行っぽい風景。かつては「吊り鞠3年」といって、基本が身に着くまで鞠庭には出させてもらえなかったそうだ。 あこがれの鞠庭に立つことを目標に、平安貴族もこうやって吊り鞠に励んだんだろうか。貴族にそこまで辛抱強いイメージはない(どちらかというと飽きっぽいイメージ)が、こと蹴鞠に関してはストイックだったのかもしれない。
蹴った鞠は不規則な軌道を描きながら左右にブラブラ。タイミングを合わせるのが難しいのだが、足の甲でスパンとジャストミートした瞬間は気持ちいい。これだけでもけっこう楽しいのだが3年やる根気はないので、基本はすっとばしてすぐ実践に入ることにした。
初めて見るであろう蹴鞠に興味を示していた少年たちも、近くの土俵で相撲が始まると、そっちへ行ってしまった。蹴鞠はやはり力士の魅力に勝てないらしい。 いつの世も 蹴鞠の天敵 相撲かな