繁華街には大抵、歩きながら食べられる、街の名物ともなるファーストフードがある。東京の原宿ならクレープ、大阪のアメリカ村ならたこ焼きだ。
だが京都河原町にはこれといったものがなかった。八つ橋は?和菓子は?と思うかも知れないがそんなの食べながら歩いてる人なんていない。
しかし最近河原町に行くと、鳥のから揚げを手に歩く若者をよく見る。更に、から揚げ専門店まで出来ていた。
これだ、京都河原町はから揚げだ!
(尾張 由晃)
やっと来たか、から揚げが
大分県の中津市では専門店がたくさんあるようだが(参考記事)、身の回りには専門店はおろか、から揚げをメインにする店すらない。 こんなに美味しいのに。こんなに愛されてるのに。
食べ物売るならから揚げだろう。ずっと待ち望んでいたが、来た。やっと来たぞ、から揚げの波が。
おそらく京都で一番栄えているであろう辺りに食べ歩き出来るから揚げやさんが確認しただけでこれだけある。なんだ、いつの間に出来たんだ。
から揚げが好きだから売ってる
そんな中一件目に訪れたのは美食鶏屋。たこ焼き売ってるけど、から揚げ専門店らしい。
大分県中津市のから揚げ専門店は下味が付いていて、店によって味が違うのが特徴らしいが、ここは複数の中から味を選べるようだ。しかもそのどれもが魅力的で実に悩む。
おろしぽんずにゆず胡椒をトッピング、さっぱり京風に攻めてみる。
注文を聞いてすぐ揚げてくれる。その間に話を聞くと、一年前位に出来た店で、流行とか関係なくオーナーがから揚げ大好きだからやっているとのこと。というか流行ってる意識があまり無いそうだ。
そのオーナーも大好きなから揚げ、揚げたてを頂く。
見事な位にカラッと揚がっていて、皮がバリバリ、身が締まっていてもの凄く美味い。さっぱりしたおろしポン酢とピリッとしたゆず胡椒もめちゃくちゃ合う。これは美味いわ、好きになるわ。
商店街が混沌としすぎてる
から揚げを食べながら商店街を歩く。来るごとに思うんだけれどこの商店街はカオス過ぎる。
京都ならではの古い店と新しい店が混じり合って建っている。時代劇に出てきてもおかしくない位の歴史ある店の横に今時の十代が行くような店があるのだ。
更には寺社仏閣も同じように軒を連ねる。通常、若者はここ、寺社仏閣はこっち、というように街には役割分担がある。
しかし河原町は若者むけや土産物屋、百貨店に寺社仏閣、市場までほぼ一カ所にある。老若男女に加えて観光に来ている外国の方も合わせて本当に色んな人、物が入り交じっていて面白い。
このごっちゃ煮感が凄く楽しい。街を見ながらどんどんから揚げを食べていきたい。