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ひらめきの月曜日
 
穴があるから入りたい

僕らはもともと穴住まい

「住める穴」を求め、続いて向かったのは栃木県の佐野市。


真ん中の一行に注目
ハンマーで殴られたかのようにいいところ

いくつか宿泊施設が集まっている中、今回目的としたのは「古代生活体験村」だ。豊かな自然に囲まれた、問答無用のいいところ。穴、穴と騒ぐ私を新緑がやさしく包んでくれる。

施設はその名が全てを表している。古代の生活が体験できるわけだ。


懐かしいでは追いつかない古代
「引っ越しました!」

教科書で誰でも見た覚えのある縦穴式住居が4棟並んで立っている。しっかりと茅葺きになっており、苔もむしていて古代っぽさ炸裂。

似たような歴史施設で縦穴式住居を再現しているのを見たことはあるが、ここのすごいところはこの中で実際に宿泊できるところだ。


「まあ、入んなよ」
「今日はイノシシに逃げられてねえ」

今回は泊まることはしなかったのだが、見学用に開けてある棟は自由に入ることができて、古代人気分を味わうことができる。囲炉裏に火がくべてあって本格的。

十分な広さもあって、本気で穴住まいを体験したい人にはうってつけ。写真で着ている古代風の服は100円で借りることができるので、気分を出したいときは利用するとよいだろう。

ただ、「竪穴式住居」は「穴」とは付くものの、穴ぐらっぽさには欠けるのは否めない。そんなあなたにおすすめしたいのが、横穴式住居だ。


ギャートルズをリスペクト
(縦穴式が燃えたので)「引っ越しました!」

ちょっとした崖状の地形に、横向きの穴が掘られているこの住居。入口は石で組んであって、茅葺きの竪穴式住居よりも建築物として頼もしい感じがする。

こちらは2棟あって、それぞれ8名まで宿泊できる。そして竪穴式と同様、見学用に開けてある棟には自由に入ることができる。


中は結構立派
「やっぱこれからは横穴だよね、燃えにくいし」

さすがに内部は本物の穴居人が住んでいたような感じではなく、ある程度現代風にアレンジしてあるちゃんとした部屋。本格的な穴っぽさにはどうしても欠くが、現代人が体験するにはちょうどいい具合なのかもしれない。

すぐそばの炊事施設で古代米を炊いたりして自炊することもできるので、そういうオプション要素でも穴暮らし感を強めることはできそうだ。

「アガペー」みたいな名前の棟

大小様々な穴を巡って穴欲満足。すっぽりおさまったり、広々と寝ころんだりして、穴を満喫できた。

身近に手頃な穴がない、という場合には、部屋の隅っこに小さくなって座るだけでも意外とそこそこの穴っぽさが演出できる。どうしても穴を我慢できないときには、試してみる価値があると思う。


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