最後にりん酸態りん
最後にりん酸態りんの値を調べたい。川の中にりんの存在がどれだけあるか調べるものだ。
りんも窒素と同じように、食べかすや肥料などの汚れがどれだけ川に流入しているかの指標になるそうである。
荒川もガンジスもりんの値は同じくらいだ。ちなみに説明書によると、0.05〜0.2mg/lは「少し多い」だそうだ。ガンジス川の水をすくっておいて「少し多い」。驚くほど汚いわけではない。
僕の見たガンジス
ガンジスの水、とにかく汚いだけの水なのかというと、そうでもないのかもしれない。川を少し上流の方に歩いてみると、こんな景色も見ることができる。
洗濯するということは、服の汚れが落ちるという事だし、釣りをするということは、魚がつれるということだ。
ほんとに釣れるのかなぁと思ったら、この写真を撮った直後釣れていた。袋に入れて持ち帰ろうといたから、たぶん食べるのだろう。
そういう衣食に関連した行為が見られるかと思うと、川沿いでおしっこをしていたり、火葬場があって焼かれた遺体が流されたりしていた。
旅先で出会った日本人の旅行者は、焼かれずに川に流される赤ちゃんの遺体を、野良犬が咥えているのを見たそうだ。
そういう場所で水質調査、というのもナンセンスな気がしなくもない。後日いろいろ眺めているうちにそう思った。
振り返ると笑顔が
そうこうしてガンジス川の水質調査も終わったわけだが、意外に汚れていないということがわかった。おそらくセンシティブな日本人が触れたらイチコロな雑菌とかは多分に含まれているのだろうが。
きれい汚いという軸をとっぱらってみても、ガンジスはただただ濃い、ということだけは言えそうだ。
と思って振り返るとそこには笑顔の大北さんが。
インド人に囲まれて水質調査をしている僕の姿が滑稽だったから笑っているのだろうか。あるいは、雄大なガンジスの流れに何か啓示を受けたのだろうか。和やかなガンジススマイルである。
何故かと思ったら、子供におしっこをひっかけられたらしい。カルマ。
まとめ
汚い汚いと聞いていたガンジス川も水質調査では最悪の川というほどではなかった。荒川よりもいい感じですらある。
だけど結局僕は沐浴しなかった。前日の夜体が痒くて掻いてしまったので、そこから雑菌が入ったらいやだなあと思ったので。センシティブなニッポンジンですし。