密集度ナンバーワン、代々木公園
最後にやってきたのは、代々木公園。客層は若者が中心だ。
これまでの4ヵ所でいちばんの密度
夕方の5時頃だったのでそろそろ人ごみも引き始める頃かと思いきや、これまででいちばんすごい人。
敷物に隠れて、地面すら見えない
花どころか、草の生える隙間もないくらいであった。そんな中、健気に咲いていた花たちがいる。
ヘビイチゴ?
再登場、オオイヌノフグリ
など。ここまで逆境になるとむしろ生命力みなぎる感が強く、それほど寂しい感じもしない。しかしそんな中「これはさすがに…」と思わずにはいられない花が。
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好き好んでゴミ箱脇にいるわけではない
ゴミ箱の襲来
ナズナ(アブラナ科ナズナ属)
ナズナ。ゴミ箱脇すれすれのところに生えていた。
何も好んでごみの脇に生えたわけではない。お花見シーズンになって、ゴミ箱のほうが突然やってきたのだ。
あと一歩ごみばこが前に出ていたら、下敷きにされているところであっただろう。そういう意味では幸運であったと言えるが、所在なく1本だけひょろりと伸びる姿は、やはり不憫に見えて仕方がない。
横からのアングルで。いかにゴミ箱スレスレかわかるだろうか
そしてもうひとつ、さすがにかわいそう!と思わずにいられない花が。
檻の中
図鑑でも名前がわからなかった。服役中だから掲載自粛か。表現規制か
収監
名称不明
ついに檻の中である。楽しそうなおしゃべりも、みんなで持ち寄った酒や食べものも、ラジカセで流している音楽も、全ては娑婆のできごと。鉄格子ごしに眺めることしかできない…。
もはや花見で見られてるとか見られてないとかそういうレベルの問題ではなくなってきてしまった。読者のみなさんは、一見楽しいお花見会場にもこんな不幸な境遇の花がいるのだ、ということを忘れないで、お花見を楽しんでほしい。
檻の前で楽しむ若者達。天の岩戸を思わせるが、岩戸は中からは開かないしくみ
というかですね、代々木公園はこれらの花に限らず全体的に花とかどうでもいい感じで、あんまり桜関係なくみんな騒いでいました。こういうとこだったら見られなくてもあんまり寂しくないと思いますね。
来世は新宿御苑か代々木公園へ
読者のみなさんが来世で桜以外の花に生まれ変わるときはこうすればいい。まず、ある程度見栄えのする花なら、新宿御苑に生えるとわりと見てもらえる。そうでなければ、見られなくても寂しくない代々木公園に生えればいい。
あとは少しでも綺麗な花に生まれ変われるように、今のうちからしっかり徳を積んでおきましょう。日々精進ですよ。