お店や学校、病院などの広告看板には、その所在地の簡単な地図が描かれていることが多い。主に駅などで見かけるその看板の地図、電車待ちの間にボーッと見つめていると、動物が隠れてるように思えてならないときがある。
疲れてんじゃないか?などのご心配は無用だ。皆さんも今日は童心に帰って、いっしょに地図の中の動物園、「地ズー」を作ろうじゃないか。うまいこと言いました。
(乙幡 啓子)
じょじょにならしていこう
特に目新しいことではないと思う。皆さんも「あ、どうぶつ!」…こう思ったこと、一度くらいはあるはずだ。ただ人に言うほどのことではないので忘れているだけだ。しかも大人だ。同僚や上司に「あの会社最寄駅にあるクリニックの看板、動物隠れてないッスか」なんて言えないだけだ。それを私は、特集記事にしようと思うのだ。
取材や打ち合わせで通る駅の看板を、片っ端から撮影してみる。
以下、大きめの画像はマウスオーバーで動物が現れます。
黒い点2つ(=目)に頼りすぎだとは思う。
脳には「顔ニューロン」「顔細胞」と呼ばれる、顔に反応する神経があるといわれる。特に「目」にあたるもの=「点が2つ、妥当な位置に並んでいる」ものに反応し、よってそれだけでも「あ、顔だ!」と思えてしまうということである。
これら看板の場合、なんらかの建物の位置を表す黒い点が、妥当な位置に2つ位置しているだけで、どうしても顔に見えてきてしまうのだ。理論武装しようと思って脳細胞まで持ち出したが、そこまでしなくてもよかったと今は思う。
この場合、下のようにちょっと地図を横倒ししてみた。画面上では画像を倒すだけでいいが、リアルタイムで看板の前でやるにはフクロウばりに首を傾けなければならないので要注意だ。そう、フクロウ。
やりかたとちゅういてん
説明するまでもないだろうが、画像上での動物あてはめ作業の仕方をお教えしよう。
あとは、子供の心でもって自由に線をたどってみよう!
こうやって、数十枚撮り溜めた地図と毎日にらめっこが続く…多少の無理には目をつぶり、動物をどんどん捕まえていった。
ただし、汚れっちまった大人なだけに、限界はある。
こういうわけで、30〜40枚あった元写真も、採用できるものはぐっと減ってしまった。
でも次ページで、やっと看板動物園が完成した。海のように広くて空のように澄んだ心でご覧下さい。