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コラボ企画
 
帰りの遅いお父さんを投影する

試しに昼間に撮っておいた動画を壁に向かって投影してみる。

しかしネコすらだまされない

まずは普通に室内で昼間に撮っておいた動画を夜になってから壁に投影してみた。実験としてネコに見せてみたのだが、いつも僕の姿を見るやいなや、いやというほどまとわりついてくるネコが、投影した動画には全身で警戒をしめしていた。

なんとなくわかる。まったく自然じゃないからだろう。大きさも合っていないしまず背景が別空間だ。これでは子供が見ても(うちの親はどこで遊んでいるのか)としか思わないだろう。

とりあえず投影したときに周りの環境に溶けこみやすいよう、背景をシンプルにしてみることに。


というわけでやってきましたゲームセンター。

単色の背景で撮影で撮影するため、プリクラコーナーを借りてプリクラを撮る合間に動画も撮らせてもらった。


あふれ出る光量、そして単色の壁。これ以上整ったスタジオはないんじゃないか。

実際に家で投影する壁への距離も計算して、おおよそ原寸大の僕が写るように動画を撮影した。いきなり巨大な僕が写しだされたら子供が怖がってそれっきり寄ってこないかもしれないから注意だ。

プリクラコーナーで撮ってきた動画を投影してみた。今回はどうだろうか。


なんというか、やはり浮いている。ネコも無視だ。

投影する壁が白なので動画の背景も白に揃えたのだが、周囲を暗くして投影するために動画の中の背景の白だけが明るく浮いてしまった。

やはりリアルワールドには溶けこめていない。いくら小さいからとはいえ、これではうちの子もだまされないだろう。

逆に背景を暗い色にしてみるか。


リアルお父さん。

色の濃い茶色い壁を選んでみた。ここで撮っておいた動画を投影してみる。


おばけお父さん。

完全に環境には溶けこめた気がする。

しかし溶けこみすぎてお化けっぽさが増したことは否めない。たぶんこれ見せたらうちの子、泣くと思う。

試行錯誤を繰り返してなんとなくわかったことは、背景は暗く、僕だけに光りを当てて撮らないとだめだということだ。


どんどん投入機材が増えていく。

さらに方法を探ります

暗い場所で僕にだけライトを当てたら人だけが浮かび上がった動画が撮れるんじゃないだろうか。そう思って写真撮影用のごつい機材を借りてきた。今真夜中だが、これを点けるとすごい明るくなる。

機材をおしみなく投入して撮影した結果がこちら。



一周して元に戻る

結果、全くだめ。照らしたい自分と照明との位置が難しいのだ。遠すぎると暗くなるし、近すぎると周りが写りこんでしまう。

写真用の機材を駆使するとすごい撮影をしているかのように見えるが、それが仕上がりのよさにつながるかどうかは経験とイマジネーションにかかっているのだ。あいにくどちらも持っていない僕にどうにかなる問題ではない。

というわけで撮影段階で工夫するのはあきらめることにして、撮影する動画は結局大きさだけを合わせて、あとは背景が濃ければよしとすることにした。


結局こんな感じでカジュアルに撮影したものを使います。

しかしこれで本当にうちの子供はお父さんがいるように思ってくれるのだろうか。不安と期待を胸に家族の寝静まった家で一人仕掛けを作る。



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