確かにリアルサラダせんべい
せんべいの表面に薄い焦げ目が付いてきたが、まだまだ焼き上がりには時間がかかりそう。そうだ、この時間を利用してパッケージにも一工夫することにしよう。
「ソフトサラダ」のパッケージデザインをいじって、「リアルサラダ」のシールを作成。本家は親しみやすいほんわかフォントだが、ここは真面目を装って明朝体にしてみた。
本家が沖縄の塩をアピールしている円形部分では、野菜サラダ使用を訴求。「これこそサラダ味!」とダメを押してみる。
パッケージの作業をしながら、焦げ付かないようにせんべいを何度もひっくり返す。1時間以上経った頃だろうか、だいぶせんべいらしくなってきた。
つまみあげてみた感じも軽く、水分がかなり飛んでいることがわかる。これで完成としよう。
心配していたが、まずまずせんべいらしくなっただろうか。焦げ目だけでなく、表面の固い感じからしても、せんべいと呼んでいいものになんとか達したと思う。
ルックスはとりあえずよしとしよう。では味の方はどうなのだろうか。
まずは最も普通のサラダ的な「グリーンサラダせんべい」からいってみよう。歯にカチッと当たり、さらに力を込めるとパリッとなるのは確かにせんべい。
カリッとした食感はよい。そして噛みしめるとまずやってくるのは、「ベース部分である上新粉を焼くとこういう味になるんだろうな」という味。火を通したからかサラダ感覚は感じない…と思いきや、時々緑の風味がやってくる。
…これがリアルサラダせんべいか。なくはない、といったところか。
続いては「ポテトサラダせんべい」。せんべい的な相性が最もよいのではないかと思っていたものだ。
食べてみる。…おお、これは一発でおいしい。カリッとした食感はもちろん、ベースの味も焼いたジャガイモということで手堅いうまさ。そしてジャガイモだけの味ではなく、上新粉と混ざっているからなのか、味わいがやさしい感じなのだ。
これはありだ。売ってたら買いたいくらいの味。
最後は「フルーツサラダせんべい」。一応デザートとしての位置づけだが、役割を果たしてくれるだろうか。
食べてみる。…あ、ちゃんと甘くてフルーツの味がする。火を通した果物というのはおいしいものだが、ちゃんとその存在を感じる。そして「サクッ」ではなく、「カリッ」なのがクッキーとはまた違う感覚。普通のせんべいともまた違うので、その間にあるという立ち位置だろうか。
トータルではデザート役になっていると言えると思う。これもありでしょう。
心の中で小さくつっこみを入れていた「サラダせんべい」に対する、実践的なアンサー。長年の思いを形にしたということで、一つのけじめはつけられた。
味わいとしてもそれぞれまずまずだったリアルサラダせんべい。しかし、これらを食べたあと、改めて「ソフトサラダ」を食べて感じたのは、「やっぱり普通のサラダせんべいって、かなりおいしい!」ということだ。
名前にモヤモヤを感じられているにも関わらず、世の中に広く普及しているだけはある。普通のサラダせんべいの完成度はやはり相当なものだと思います。