デートそのものよりもデートでどこに行こうか考えているときのほうが楽しい。
そんなことを思ったのは宮城さんのブログを読んだからだ。
宮城さんとは当サイトで動画作品を提供している宮城剛さんである。彼はブログやSNSの日記でこんなデートがしたいとしょっちゅう書いている。妄想デートの大家なのだ。
妄想だけでも楽しそうなその計画、妄想のまま実践してみたらどうだろう。
外に出るけど相手がエア。エアデートです。(林 雄司)
理想のデートをシミュレーションします
宮城さんのデート妄想はこんな状況から始まる(過去の日記に書いてあった)。別々に通勤する宮城さんと彼女。電車の中で他愛もないメールのやりとりをしているあいだに
「こんな天気がいいのに仕事かー」 「さぼっちゃえば?」 「いっしょにどこか行こう!」 「えー」 「さぼっちゃえ!さぼっちゃえ!」
と盛り上がって、東京駅で待ち合わせて遠くに行ってしまう、というシチュエーション。さぼっちゃえというのは労働争議でいうサボタージュではなくずる休みのことである。
まんがやドラマで見たことがあるようなシチュエーションだが確かにちょっとときめく。そんなデートしてみたいと思わせる力がある妄想だ。
本人いわく 「僕はスーツだと思ってください。こんなピンクのカバンもってるんじゃなくって」 と言っていた。妄想のなかの宮城さんはちょんまげとヒゲではないらしい。
彼女にヒゲとちょんまげを否定されたらどうするんだろうか。 「『切る切るー』って言って切ります。」 即答だった。
千葉には何かある
さて、東京駅からどこに行くか。宮城さんの選択は千葉だった。 ・埼玉も神奈川もなんとなく分かっているんだけど、千葉はよく分からないのでワクワクする ・数年前に仕事で行った小湊鐵道(房総半島の中央を通るローカル線)がすごくいいところだった。 という理由だった。
逃避デートでローカル線。ぐっと来る人にはぐっと来るが、そうでない人にはまったく響かないチョイスである。しかしエアデートでは彼女はいつも大喜びなのだ(いないから)。
電車を乗り継いで小湊鐵道の始発駅に向かう。
今年の正月、宮城さんは楽器屋さんの福袋で大失敗したそうだ。2000円の福袋でギターピックが21枚入っていたとと言っていた。しかも宮城さんが使わないタイプのギターピック。
「21枚だからそれだけで2000円はいってるんですけどね…」
自分に言い訳している。
「でもそのときに、『ツヨシ、損してないって言ってるけど損してるじゃない!』って彼女に言われたいですね」
僕が言いたいことは妄想の彼女が言ってくれたので僕はとくにコメントありません。僕は宮城さんの幸せを祈るばかりです。
そういえばむかし宮城さんは日記に上野でデートするなら動物園じゃなくて博物館か美術館と書いていた。
ディズニーランドのようなところじゃなくてもっとプラトニックなところに行きたいんだろうな、と思った。