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ひらめきの月曜日
 
東京有名スポットずらし観光

「餃子スタジアム」ではなく「餃子センター」

 さて、「食」についても東京では全国の味がいろいろと楽しめるが、餃子と言えばどこになるだろうか。

これは宇都宮で食べた「泳いでいる餃子」 これは柏で食べた「餃子パフェ」

 デイリーポータルZ内を「餃子」で検索すると、かなりの餃子に関する記事が出てくる。その中には東京でおいしい餃子を食べるのに参考になりそうな記事もあった。(その1その2)

 おいしいと言われる店を訪れるのもよいが、全国各地のいろんな餃子を楽しみたいという場合は、池袋にある「餃子スタジアム」が有名だろう

画像だけでもおいしそう…

 各地方を代表する名店の餃子が一堂に会して楽しめるこの「餃子スタジアム」。どれもおいしそうだが、今回の記事ではあえて定番スポットは外すのがテーマ。

 「餃子スタジアム」のある池袋から北に3駅行った赤羽に、「餃子センター」なる場所があるらしいのだ。

赤羽の街にて 餃子センター発見

 現地に行ってみた。赤羽駅東口から歩いて程なくのところに、赤い「餃子センター」の文字のある看板を発見。確かに餃子センターは赤羽に存在したのだ。

 ただちょっと看板を大きく写しすぎたようだ。もう少し引いて撮った写真で確認しよう。

確かにそう書いてあるけど

 さらに引くとこうだ。

餃子センター… センター…

 かなり普通の中華料理屋風。しかも、名前が「餃子センター」なのに、出ているのれんにはでっかく「ラーメン」。

 でもはっきりと餃子センターと書いてあるのだから間違いないのだろう。センターという語感から予想されるイメージとは違うかも知れないが入ってみよう。

カウンター席のみのこぢんまりとした店内 調味料類は手堅く揃う

 店内は年季こそ入っているものの、定番的な町の中華料理屋さんといった感じ。カウンター式のテーブルはきれいだったし、調味料類もしっかり揃っている。

 ただ、席を振り返ったところに貼ってあるメニューが印象的だった。

メニューの古び具合がすごい よく見ると値段もすごい

 どれだけの間ここに貼られ続けてきたのだろう、と思わされる風合いのメニューたち。もはやボロボロ以上、手で触れたら崩れてしまいそうなくらいだ。テープでの補修も追いつかないくらいのたたずまい。

 よく見るとメニュー名と価格は別の紙だが、両者の古び具合は同じように見える。とすると、かなり以前からこの価格で提供しているのだろう。

 1〜2年前に原材料の高騰を理由に、飲食店が軒並み値上げをした時期があったが、そんな状況でもこのメニューはここにこのまま貼られ続けていたのかもしれない。餃子はともかく、ラーメンが270円、タンメンにしても330円というのがすごい。

チャーハン(400円) 餃子(270円)

 今回はチャーハンと餃子を注文。「餃子センター」という名前だが、餃子にバリエーションがあるわけではなく、あくまで普通の餃子のみ。

 しかしもう、センターがどうしたということは気にならなくなってきた。ここは安くてうまい中華屋さん、ということでいいのではないだろうか。

値段の割に大振りな餃子 中身もたっぷり入ってる

 実際、食べてみても普通に、というより普通以上においしい気がした。値段が安いという心理的効果を抜きにして、味そのものでも十分にうまい。取り立てた特徴はないかもしれないが、平均点より2割増しくらいの味のように感じた。

 ネーミングと実態とのギャップ、そして値段と味のバランスに、おすすめできるお店だと思います。


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