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はっけんの水曜日
 
猫を愛でる人々

谷中「夕焼けだんだん」

商店街全体が猫をシンボルとしている街、谷中。もう何度ここに来ているかわからない。だったら谷中に住めばいいのに、とよく言われる。
寒い日だったが、ひだまりの中に猫はいた。


みんななんで太っているの。

猫が姿を見せるとどこからともなく人が集まる。
奥に行ってしまった猫をおびき寄せる事に没頭する女性も。

世界中の人のデジカメにいちばん入っている写真は猫だと思う。
猫はのっそりしているだけなんですが。

写真を撮っていると、偶然友人に出くわした。「ちょっと猫をさわってみてくれないか?」とお願いする。猫好きの友人はムツゴロウさんのようにわっしゃわっしゃと猫を愛で始めた。本物のムツゴロウさんと見まごうほどの愛でっぷりだ。

しばらくすると、周りに人が増え始めた。


猫だまりに侵入する友人。「よーしよしよし。やー、かわいいね、しあわせだね。飼いたいねえ」

猫が人を呼び、しゃがみ込む人がまた人を呼び・・・輪が次第に大きくなる。

笑顔が笑顔を呼ぶ連鎖を起こすってすごい。まずは猫ありきなのだけど、猫を可愛がる人の出す空気は、通行人をどんどん取り込んでいく。

「あそこにさわれる猫がいる」という事が一目瞭然なので、猫単体でいるよりも人が集まってくる。
やっぱりみんな猫大好きなんじゃないか。


「おれはここでいい」
「またさわられてるのかあいつら」

 

江ノ島はどうなってるだろう

冒頭で紹介した江ノ島は、今の季節はどうなっているのか。大きな神社があるので、年始は初詣の人出がある。

しかし肝心の猫は出ているだろうか。ちょっと心配な寒い日だったが、猫と人間をもとめて行ってみた。


駐車場待ちの車で埋め尽くされた橋。みんな猫に会いに来たのか。

 

ふつうにいた

夏にいた奴らがそのままいた。夏より少ないが、見覚えのある顔に会うとうれしくなる。


こんにちはー(って言ってない目)

ちょっといいですかー
無抵抗

そして自分と同じように、そこかしこに猫に足を止める人たちがいた。

「おいこっちむけデブ!」と罵声を浴びせる女の子。

親子で愛でる。
一家で囲む。

 

幸せの縮図

冬休みのせいか子供が多く、うれしそうに可愛がっている。こっちまでうれしくなってしまうスマイルが飛び交っていた。


「おかあさん!猫!」

「猫すきなの?」ときいたら「犬が好き」とのことでした。

構図選びに余念のない少女。
祖父母が先にいってしまっても納得いくまで撮っている。たぶん待ち受けにするのだろう。

好きで好きでたまらなくて会話しながら追いかけていく少年。
もうすこしでさわれるぞ。

猫がようやく心を開いた。
猫をなでていると、通りすがりの人と会話がうまれる。

そしてまた人が集まる。
彼はこの猫が好きでたまらなくてどうしようもないのだ。

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