姿勢を正して飲みます
一晩屠蘇散を浸けた日本酒はこんな色になりました。
茶色・・・
思った以上に色が変わっていました。元々やや黄みがかった日本酒ではありましたが、これはもう完全に茶色です。とにかく飲んでみましょう。
杯を両手で支えて屠蘇を注いでもらいます。屠蘇の香りは例えるなら龍角散のど飴とでもいいましょうか。少し甘く、どことなく薬臭い。あまり美味しそうな雰囲気はありません。
姿勢を正してグッと一気に。
ん?うーん・・・
味はまさに薬の味でした。味そのものはそれほど苦くはないのですが、鼻に抜ける苦味似た香り。甘くないのど飴を舐めているような感じがします。正直いいまして美味しくはありません。とても酔って浮かれるような味ではない。これがお屠蘇気分なのか?嬉しくないです。
ただ、とても健康になりそうな味には思えます。邪気は払えそう。健康でいることは嬉しいことなので、ひとまずその点をもって浮かれるとしましょう。
では、みりんはどうか。
もともとこんな色のみりんでした。見た目変化なし。
みりんは香りも見た目もあまり変化なし。今回用意したみりんは、熟成した琥珀色をしていて香りも甘い。味もカンロ飴のように甘く美味しい。屠蘇散を浸けた後にもその香りはほとんど変化がありません。
味に関しては元のカンロ飴のような味とそれほど変化がありません。むしろ、元のものより落ち着いて奥深くなっている感じ。これは美味い!アルコール分はほとんどないので酔うことはないですが、美味しさに浮かれます。
禁断の領域に突入
さて、正式なお屠蘇を味わってみましたが、屠蘇を作るにあたってちょっとした探求心が出てきました。
屠蘇散に使われているものはいわゆる漢方薬ですが、和食に使われるスパイスの類でもあります。なら、ワインに洋風のスパイスを入れれば洋風のお屠蘇になるし、紹興酒に中華によく使うスパイスを入れれば中華風のお屠蘇が出来るのではないか。なんとも安易な考えですがやってみたくなったので作ります。ついでにエスニックなお屠蘇も作ってみましょう。
我が家のスパイス総動員。