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はっけんの水曜日
 
もみじ饅頭を自作する


お前を饅頭にしてやろうか。

誰もが知る広島の銘菓といえば、もみじの形をしたもみじ饅頭である。

お土産の定番ということもあり幼い頃から食べて親しんでいるが、もちろん本物のもみじの葉は食べたことがないし、食べられないと思っていた。

しかし大阪の箕面市ではもみじの天ぷらが名物だそうだ。

それなら、もみじをあしらった「リアルもみじ饅頭」も食べ物として成立するのではないだろうか。 

ほそいあや



箕面名物

以前、大阪在住のライター尾張さんが、箕面のもみじ天ぷらを食べた記録を見て以来、少し気になっていた。この天ぷらはほんのり甘く、サクサクとした歯ごたえらしい。
全国探してももみじの天ぷらが名物としてあるのは箕面市だけらしい。


揚げたてを袋にいれてくれる。おいしそう。

 

松戸市にある「本土寺」は別名あじさい寺とも呼ばれていて、あじさいもきれいだそうです。
もみじの名所へ

12月初旬。もみじの見頃を見計らい、名所へと向かった。実際は「食べ頃を見計らい」なのだが。

私はもみじ狩りというものをちゃんとした事がないのだが、もう、本当にきれいでため息が出てしまった。お花見は場所取りして宴会をするのに、紅葉を見て宴会する習慣がないのが不思議なくらいだ。

いきなり食べ始めるのもなんなので、しばらく紅葉の写真をごらんください。


黄色から赤へのグラデーション、ブラボー。

天ぷらの木だ!

ああきれい、ああ美味しそう。
ふたつの欲望が交錯するなか、赤と黄色は食欲を刺激する色だという事を思い出す。・・・そういう事だったの?
マクドナルドの看板を見て腹が減るのと同じ原理だとは・・・。紅葉くらい少しは高尚な気持ちで鑑賞したいのだが、広告業界の仕掛けた心理作用には勝てなかった。

マクドナルドだったのか。

マクドナルドの事は忘れて鑑賞しよう。
この日は平日だったが、大変よいお天気だったせいか観光客は多かった。みんな、青空に映える見事な紅葉に感嘆しながら写真におさめていた。あれもこれも、揚げたてがうまそうな色をしている。

赤セロファンみたい。
京都みたい。

本当のもみじ狩り

足元にひろがる赤と黄色のじゅうたんから、きれいな落ち葉を選んで拾った。

ところで「もみじ狩り」という言葉は、よく「いちご狩り」や「梨狩り」などと並べられ「狩ってないのにね」と指摘されるシーンをよく見かける。しかしこのように拾って食べればどこからどうみても「狩り」がついておかしくないレジャーと言えると思うのですがどうでしょう。


さようなら。また来年、その美しいすがたを見せておくれよ。

二時間後、鍋の中でカラッと揚がるもみじがあった。

ジューーーーー

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