あぶらとり紙の作り方をご存じだろうか?紙を何度も何度も叩いて作るそうである。あぶらとり紙がカサカサしているのは元々が和紙だったかららしい。
ということであれば、ティッシュを叩いてみたら、ふわふわして尚且つあぶらもとれちゃう素敵ペーパーができあがっちゃうのではないだろうか。
というわけで、ティッシュをカナヅチで叩いてみた。しつこいくらいに。
(藤原 浩一)
あぶらとり紙のつくりかた
あぶらとり紙は元々、金箔を叩き広げて作る際に金を挟んでおくための和紙を転用したものだそうな。何度も何度も叩かれることで紙の繊維が細かくなるとかで、やがてあぶらとり紙に変貌するらしい。
古い文庫本を読んだとき異常に手の汗を吸いこむのを見て、これがあぶらとり紙のルーツなのではないかかと思ったが、あまり関係なさそうだ。このエピソードが僕だけしか理解できない話だったら、すごく嫌だ。
エリエールもキュートになる時代
ティッシュからあぶらとり紙へ
僕の手汗エピソードはさておき、今回はティッシュを何度も叩くことで、ティッシュをあぶらとり紙にする試み。
まずはそのままのティッシュとあぶらとり紙を比べてみる。
おでこのあぶらを大写しにするインターネット
見ての通り、あぶらとりがみではあぶらが取れ、ティッシュではあぶらが取れない。
紙の感じも、あぶらとり紙はつるつるした表面をしていて硬さもパリパリしていて、ティッシュはさらさらとした肌触りでふんわりと柔らかい。
全然違う紙なのだけど、ティッシュも叩けばあぶらとり紙のようになるのでしょうか。
あまり厚みがありすぎるとうまくいかなそうだし、少ない枚数だと労力が報われなさそうで、何枚くらいティッシュを重ねればいいのか迷ったが、2枚一組×15枚にしておいた。理由はなんとなく。それ以上突っ込まれても困ります。
続いてカナヅチ。
腕時計と金づちを見た原始人が作った道具
カナヅチに腕時計型の万歩計をセロハンテープでつけた。一見間違った道具だが、試したところだいたいちゃんと動いてくれる。
見ようによっては魔法のステッキにも見えると思うのだがどうだろうか。見えないか。見えないですね。
ティッシュを叩きます
いつの間にかティッシュを丁寧に触っていることに気づく
板に敷いたティッシュを金づちで叩く。今回の作業はそれだけ。何回叩けばいいのかよくわからないが、腕が動く限り続けたいと思う。
1000回
あまり変化らしい変化は見えない
いきなり1000回叩きこんでいるが、この時点で1万回以上叩かないといけない気がしている。
この時点で、ティッシュの中央部分がぼこぼこにへこんだだけで、紙質には変化なし。
3000回
これでもう切れまい
2000回を超えて、もうすこしで3000回叩こうというところで腕時計を止めていたセロハンテープがぶちっと切れた。あわててビニールテープでぐるぐる巻きにして応急措置をした。
カナヅチ2000回の衝撃はセロハンテープも断ち切る。一方ティッシュは目立った変化なし!小さな発見と共に、「ティッシュ→あぶらとり紙計画」は果てしなく続くのであった。