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ひらめきの月曜日
 
アームレスリングと犬と歌舞伎町


この僅かな空間で激しく力と技がぶつかります。

アームレスリングという競技をご存知でしょうか?世界で一番狭い競技場で行われる格闘技とも言われます。

見た目はいわゆる腕相撲です。しかし、決められた競技台、厳格なルールの下で行われる似て非なるもの。

 今回、そんなアームレスリングに挑戦してきました。場所は新宿歌舞伎町。世界的にも有名な歓楽街の中心で、ストイック過ぎるほどにアームレスリングのトレーニングに挑む人々がいたのです。犬と共に!

えっ、犬?

馬場 吉成



映画で知りました 

あれは私が中学3年の頃。当時、ランボーやロッキーシリーズで人気絶頂だったシルヴェスター・スタローンの映画で「オーバー・ザ・トップ」が封切られました。主人公はコンボイ運転手ホーク。分かれた息子と暮らすこと夢見てアームレスリングのチャンピオンを目指す。そんな話でした。
アームレスリングという競技を知ったのはその映画が初めて。その当時は「腕相撲のちゃんとしたやつ」程度の認識だったと思います。

そして、二十数年の時を経てアラフォーの私がアームレスリングを体験することなりました。それもリアルに。前からやってみたいとは思っていたものの、近くにやれそうな所がありませんでした。しかし、驚くことに歌舞伎町のど真ん中にアームレスリングの道場があったのです。


平日夜でも人の波


不夜城歌舞伎町は平日でも多くの人で賑わっていました。アームレスリングと歌舞伎町。そのあまりのギャップに不安を抱きながら、代表の方に連絡をとると実に穏やかな対応。近くまで来たら場所を教えるので再度電話をしてくれとのこと。

まさか特殊なサービスのある「アームレスリング」という名のお店じゃないですよね・・・


道場へ続く階段。知らない人が見たら店へ遊びに行くサラリーマン。様々な人が立っていて、色々な看板が写りこみそうなので、ビルの前で写真を撮るのはやめました。


アームレスリング道場はコマ劇場跡から程近いところにあります。近くで代表の方に電話をして場所を確認。道場へ向かいます。

道場のあるビルの入り口付近は、いかにも歌舞伎町と言ったお店が密集した場所。ビルの入り口には店の大きな看板のみ。入るのに躊躇しながらも、その店の前を抜けつつ最上階まであがります。

 

外の雰囲気から想像もつかない設備

階段の突き当たりにある看板も出ていない扉を開けると雑然とした狭い通路。ここで大丈夫なのか?と、恐る恐る中に入るとその奥に道場が。良かった!


この奥に道場が・・・あるのか?はい、ありました。


道場4畳半ほどの広さでしょうか。映画でも見たアームレスリング台が3台。それにウエイトトレーニング用の機器。そして犬のケージが2つ。えっ、ケージ?


アームレスリング台とトレーニング機器とケージ。

凄い勢いで吠えられた・・・けど、かわいい。

 

2匹の柴犬に吠えられつつ、まずはTeam FAC歌舞伎町支部の代表、勇利さんにお話を伺いました。どんな方が出てくるかと恐れていたら、とても穏やかな方で、親切に対応していただけて更に安心。


ロシア人風の名前ですが多分日本の方。腕の太さはロシア級か。


馬場:

なんでまた歌舞伎町にアームレスリング道場を作ろうと思ったのですか?

勇利: 仕事の関係でなかなか府中の道場に行けなかったんです。そうしたら、いっそのことそっちに道場を作ったらということで作ったんですよ。
馬場: けど、新宿なら他にも色々な場所がありそうですが、歌舞伎町のど真ん中というのは意外ですが・・・
勇利: 他でも良かったけど、仕事場が近かったんです。他の人も集まりやすい場所だったので。それに、エレベータもないビルだったので家賃が安かったんですよ。

おまえ、この場所いいなあ。おっと、お食事中でしたか。


目的のアームレスリング道場は確かに歌舞伎町のど真ん中にありました。ちょっと怪しげな場所でしたが、合理的な理由で選ばれた結果。確かに、外の環境よりも、近くて頻繁に行ける方が練習するには助かります。

続いてアームレスリングについて聞いていきましょう。アームレスリング体験はその後で。けど、柴犬が気になる・・・かわいいぞ。


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