「たとえば携帯するのにも中途半端だし、扱いを間違えると自分がケガをしますしね」
−−素人が使うにはハードルの高い武器ですよね。
「だけど回すと派手に見えるでしょ?その辺が見栄っ張りなんです。そこに神秘性だったり美学を見つけたりもするんですけど‥自分はヌンチャクほどわがままな武器はないので素直に実戦とは?っていう人には素直に『おすすめしません!』っていいますね」
−−では、そういう不自由な武器でありながら有利な点は?
「まずは派手さですね。やる前に振って相手を威嚇するコンビネーションがある」
−−たしかに見た目のインパクトは飲まれるものがありますね。
「あと武器自体が鎖で繋がれてますので『脱力の世界』にいけるんです。たとえばパンチなんかでもガチガチに力を入れて打つよりも、適度に力を抜いて当てる瞬間に力を入れる方が威力があるんです。ヌンチャクはその状態を既に生み出してるんですよ」
−−なるほど!木刀みたいに一本の棒でなくて、間に鎖がある意味があるんですね。
「脱力、あと遠心力が働くので腕力のない女性でも強力な一撃が与えられます。もし女性が木刀を持って振っても、重いし力みが入るんで大きな衝撃を与えられないと思うんですけど、ヌンチャクなら振り抜けば効果的なヒットが与えられます」
−−遠心力ってのは言われるまで気づきませんでしたねー。
「非力な人でも武器として成立する、といっても実際使うとなると絶対的な筋力は必要なんですけどね。もちろん経験も。でも、そういいながらもここに木刀とヌンチャク、ナイフとか武器があってどれで闘うか?と聴かれれば、自分は間違いなくヌンチャク選びますね。負けない自信がある」 |