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土曜ワイド工場
 
皿を投げて厄を払う

死にものぐるいで登って何もせずに下山

しかしこれではあまりにあまりだ。ずぶ濡れのあなたは社務所で聞いた話をにわかには信じられないかもしれない。

頭ではわかっていても気持ちが伴わないのだ。そういう場合はケーブルカーの駅まで行ってみるといい。

こんな看板が出ているだろう。


目的地は大山寺。現在地はずっと上の下社。

「らくらく女坂」を選んでいれば15分で「かわらけ」を投げられたことになる。

しかし後の祭りとはこのことだ。すでにあなたは雨と坂道に体力の全てをうばわれているはず。おとなしくケーブルカーに乗って下山の途につこう。


誰を恨むでもなく、じっと壁を見る。

あれだけ時間をかけて登ってきた山道を250円払うと約6分で目的地まで連れて行ってくれるケーブルカーにも納得のいかない思いを向けることになるかもしれない。

そういう思いで駅の自販機に臨むと、温かいミルクティーを買ったつもりが間違えてつめた〜いミルクティーを手にしていたりするから残酷だ。おれなんか悪いことした?って本気で思う。

しかしここまで全てはあなたの最初の選択が元になっているのだ。誰も責められない。


ケーブルカーを降りてしばらく歩くと。
最初にかわらけを投げた崖の上に着きます。

というわけで話はみごと1ページ目に戻ったわけだ。めでたしめでたし。ここまで読んでもらったあとだと最初のページの僕の表情も別の思いで見ていただけるんじゃないだろうか。

もともと無い厄を落としに行くと逆に厄に取り憑かれる、というゆかいな話でした。


しようぜ!下調べ

今回わかったこととしていくつかあげられると思うが、一言でいうとだいたいこういうことだと思う。

下調べが大切。

ちゃんと下調べした人が人生得をする、ということなんだと思います。かわらけを投げてきたので、これから先は良いことばかりが続くといいなあ。

熊に出会わなかっただけでも運がいいと思ったほうがいいのかも。

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