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はっけんの水曜日
 
芸術が暴発!かっぱ村に行ってきた

かっぱ村誕生の真相が明らかに?


制作者の創作意欲が暴走しまくってしまったかのようなこの「かっぱ村」。ただ中をウロウロしているだけでワクワクしちゃう面白スポットなのですが、それにしてもどうしてこの「かっぱ村」は作られたのでしょうか。

そもそも、ここに入るのに入場料も何もかかっていないので、営利目的で作られたものではないのは間違いないと思うのですが……。

ちょっと調べてみると、この「かっぱ村」はここから少し離れた場所にある「下里セメント工業」という会社のご主人が作ったものらしいということが分かりました。

ということで早速、その「下里セメント工業」さんの会社まで行ってみることに。

これは……間違いなく「かっぱ村」と同作者の作品でしょう! 同じ臭いがプンプンしています。


脱力系の実に完成度の高いイイ感じのキャラクター
一風変わった小便小僧が……何じゃこりゃ

えーっと、えーっと……多分、白雪姫なんだと思いますが、顔はおたふくです

アトム!? 手塚治虫先生の……というよりは、ハリウッド版の方に似ている気がします

菓子パン系ヒーローのみなさん……だと思いますが、土台に小便小僧を流用しているようで、ポーズが全員小便小僧になってしまっています。

あまり弱者を救ってくれなそうな、人相の異常に悪い水戸黄門ご一行様。

実に絶妙なパチモノ感をビンビンに放っているドラえもん。四次元ポケットがポストになっていますが、まさか本当にポストとして使用しているワケじゃないですよね?

いやあ、かっぱ村もすごかったですが、こちらもかなり濃厚な作品がてんこ盛りです!

かっぱ村を作ったのは「下里コンクリート工業」のご主人らしい、ということは分かりましたが、どーして作ってしまったのか、という疑問はまだ全然解決されていません。

これは是非、ご主人に直接お会いしてお話を聞きたい! と思ったんですが、この日は出かけていたようで会うことは出来ませんでした。

……ということで後日、電話でお話を伺うことに。

--どうしてかっぱ村を作ろうと思ったんですか。

「会社の方を引退して、ヒマになっちゃったんで趣味でコンクリートを使った像なんかを作っていたんですけど、作りはじめたら止まらなくなってしまい、会社の敷地には収まり切らなくなっちゃったんですよ。それで“花の湯”さんに敷地の一部を借りてそこにも置くようにしたんですよね。それがかっぱ村です」

--あ、あの土地は借りてるんですね。どうしてそこまでして像を展示しようと思ったんですか。

「町おこしになればいいと思ったんで」

はー、なるほど! 町おこしのためだったんですね。果たして本当に町おこしになっているのかどうかは謎ですが、僕のような酔狂な人が時々訪れているようですから、まあまあ成功してるんじゃないかと……。

そしてご主人にはまだまだ野望があるそうです。

「本当はカッパのサーキットを作ろうと思っていましてね。バイクに乗ったカッパとかいっぱい作ってたんだけど、追加で土地を借りるのを断られちゃって、場所がないから今のところ作れないでいるんですよ」

ああー!

コレ↑はカッパのサーキット用に作られた物だったんですね。

しかし、カッパのサーキットってどんな物なのか全く想像もつきません……。とりあえず、ものすごいものになるのは間違いなさそうなので是非いつか実現させてもらいたいものです。

カッパのパラダイス!

「かっぱ村」はカッパたちだけではなく、様々な面白コンクリート像たちがひしめくパラダイスだった!

ヘタにマーケティングしたり、「面白くしよう」とか色気を出しちゃうと絶対に作れない、天然の面白さがかっぱ村にはあふれていました。

ご主人も、もうお年なので大分制作ペースは落ちてきているようなんですが、未だに時々新作を作っては設置したりしているようなので、またいつかかっぱ村に行って、今度こそは直接お会いして話を訊かせてもらいたいです。

工芸の里・かっぱ村

福島県田村郡船引町大字船引字沼田65-16
(“開宝・花の湯”敷地内)



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