よく見ると、鳥かごを二つくっつけている人たちがいる。後できいた話だが、鳴き方のうまい鳥に他の鳥を近づけると、鳴き声を真似てくれるそうだ。 日本の車掌さんがみんな同じしゃべり方になるのと同じしくみだろうか。
楽園のような朝にも容赦なくスコールはやってくる。空が暗くなってきた。これは一雨降りそうだ。
しばらくして雨が弱くなった隙を見計らい、私はダッシュでホテルへ戻った。みんなあれからどうしたのだろう。
鳥もかわいかったけれど、ベトナム人のお気楽さにきゅんときた朝だった。
ベトナムのイメージが変わった
正直、ベトナム人はいい加減だし、街全体がお笑い気質だし、ちょっとガサツなイメージがあった。それなのに、鳥の鳴き声を楽しむなんて意外だ。こんな風流な朝の景色があるとは思いもよらなかった。 ベトナム人の繊細な一面を発見できてつくづくよかったと思う。 (・・・と思ったが、やっぱりヘンな国だ)