加減が分かりません

「よし！」と思ってからが長過ぎたのかもしれない。あの時点で完成にしておけば良かったのだ。

今となってはそうも思うが、なんたって初めての油揚げ作りである。「もう少し色が付いた方が油揚げっぽいよな…」と鍋の中を凝視しているうちに、気が付くとカチカチになってしまっていた。

「ずいぶん小さくなったな…」と、揚げる前の豆腐と大きさを比べてみたところ、半分近くに縮んでいるではないか。

食べてみると、やはり硬い。このまま加熱を続けたら豆腐煎餅が出来るんじゃないか、という硬さであった。ただし味は悪くない。でもこれは油揚げじゃない。

…よし、いろいろと学習した！

次は１センチ

試作品の失敗を踏まえた上で第２弾へと進もう。考えてみるに、最初から最後まで弱火一辺倒だったのがダメだったように思う。やはり油揚げにも「二度揚げ」が必要なのかもしれない。

それさえ気を付けたなら、今度こそ中はフワフワ、外はパリパリな油揚げが出来るような気がする。

どうだろうか、この見た目。１回目より縮んでおらず、色も適度に茶色い。

なんたって全体が柔らかいのが油揚げっぽくて嬉しい。箸でつまんだだけで中がフワフワなのが分かる。それでいて外はカリカリなんだからたまらない。

豆腐の味がしっかりとする。それでいて油（ゴマ油を少し入れてある）の香りもする。表面はパリッと香ばしく、中はフワフワだ。ああ…。

これが正式な油揚げの作り方なのかどうかは分からないが、それっぽい物は出来た。しかも当初の目的であった「肉厚」である。

どうする。ここで終わりにするのか。いや、どうせなら用意した豆腐を全て使い切るまで肉厚を極めてみるか。それにしても「肉厚を極める」って、それは果たして油揚げなのか。

一気に第３弾、第４弾へ

やり方は分かった。あとは豆腐の厚みを増していくばかりなので、ずいぶんと気が楽だ。