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ちしきの金曜日
 
ゴミネットを鑑賞する

流れよ我が網

さて、みなさんついてきてるだろうか。すみません、こんなゴミネットばかり羅列して。いや、でもこれだけ並べてみてみると面白くなってこない?こない?おかしいな。

でもしょうがない。次に進もう。次は個人的にかなり気に入っているタイプだ。「流し」とでも呼ぼうか。


一連のネットのなかでも最も気に入ったスタイル。背の高い塀の前でしなだれるように流れる麗しい流れ。 さながら滝壺のような渦がすばらしい逸品。
長い紐にぶら下がり、道の角に沿って流す。 流しスタイルと押し込めとの複合技。フックの手作り感がすてきだ。

なんだろう、こう、重力がワイヤーフレームで視覚化されているというか、懸垂曲線の美というか。ややなげやりな感じにシンパシーを覚えつつ、その姿の美しさにほれぼれする。ほんとに。

 

巻き付けるのも網ならでは

これまでのスタイルと一線を画すのが、巻き付きスタイルである。これは大きく2つに別れる。ひとつは、ゴミ収集所の守護神とでもいうべき電柱に巻き付くタイプと、前出の物干し竿のように、別途ポールを設置し、それに巻き付けるタイプである。

ぶらさげる、押し込める、にならび巻き付ける、というのも網状のものならではのスタイルである。


解くのがたいへんなんじゃないだろうか。固い抱擁を見せるネット。 さながらポールダンスのよう。
高い塀からポールを吊るし、横方向へ巻き付けるタイプ。 これはびっくりした。ポールに巻き付け、それを電柱に寄り添わせる新スタイル。グレイト。

巻き付きタイプの中でも、とくにぼくが気に入ったのは、下のもの。

昇り龍。ゴミネット鑑賞界に嵐を呼ぶか。ねじりつつ、巻き付けたスタイルに、オーナーの強いこだわりが感じられる。

しかも上を見れば、そこにもネットが。ネット天国だ。web2.0だ。

 

自然体

いろいろなスタイルがあるなかで、ぼくがもっともシンパシーを感じるのは、ただ置いただけのもの。畳む必要も、吊す必要も、巻き付ける必要もない。ただ、あるがままに。自然体のネット族である。


ただ置くにしても、やはり柱状のものに寄り添う傾向がある。 ぼくがゴミネット収納したら絶対こうなる、という感じ。生き別れた兄妹に出会った心境である。
横にかぶせるべきゴミがあるが、このていたらく。シンパシー。 ゴミネットというより、もはやゴミの一部のようになっている。擬態ネット。

 

ゴミネット界の風雲児となるか

最後に、かなり感心した収納例をご紹介しよう。ぶら下がりなどが幅をきかせるゴミネット界。その牙城を崩すことができるか。今後注目のクレバーな作品である。


一見、塀に乗っけるタイプだが、よく見ると、なんとカーテンレールに取り付けてある。 こちらもカーテンレール使用。こういう方法があったか。

こういう感じのイベントをまたやります

という感じで、どこにでもあるものをしつこく撮ってみる、というイベントでした。

ぼくはネットばかり見てたら、ネットがゲシュタルト崩壊おこしたよ。参加したほかのみなさんもそれぞれ崩壊したようです。楽しかったよ。

で、ご好評いただいたので、カルチャーカルチャー主催でまたやります。ご興味ある方はぜひ。詳しくはこちら

「あ!ゴミネット!」って思わず撮ってしまってから気がつく。これはちがう。そういう状態になっちゃう。

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