折衷案

もう子どもじゃないんだから、馬鹿正直に緑一色の食卓をしつらえて得意になってたってしょうがない。大人には大人の知恵というものがある。

「え、緑の野菜？ この通り、ちゃんと摂ってるじゃないですか」と胸を張りつつ、肉や魚を好きなだけ食べられる方法を思い付いたので披露させていただこう。

ヒントは「緑のたぬき」だ。

そう、どれも「羊の皮を被ったオオカミ」ならぬ「緑でコーティングされた肉や魚」なのである。

「うわぁ、緑がいっぱいでヘルシーな感じ〜。体に良さそう〜」とかキャーキャー言ったって、中身は肉だぞ！ 魚だぞ！ どうだ！

ああ、敵を欺くのって本当に楽しいですね。（果たして敵って誰なんでしょうか）

柿の葉寿司以外は、どれも油を使用してある。見た目は緑なのに、ビールが進むこと！

思いつきで作ったわりには、どれもしっかりうまい。

柿の葉寿司に関しては、古賀さんの「寿司が食べたくなった」という説に図らずも賛同した形になったが、本当にどれもこれもおいしかったし、ビールによく合った。

ビールに合うということは、ごはんにも合うということだろう。お寿司に登場してもらわなくても、高菜で巻いたおにぎりで良かったかもしれない。

これからは折衷案でごまかす方法もアリだ。