喫茶店で長時間ねばるとき、無意識にストローの袋をいじる人は多いと思う。私もその1人だ。丸めたりちぎったり濡らしてみたり、気がつくと、ストローの袋はもう原型をとどめておらず。
特に多くの人が経験するのは、くしゃくしゃにして脱がせた袋にストローで水を一滴たらして『わー、いもむしだー!』とはしゃぐことだろうか。あのいもむし感、そういや久しく感じていない。そんな手遊びにも目をくれぬほど、大人になってしまったのだろうか。
いや、大人なら、あの袋に一言、物申すべきではないか。あの形状に手を加えて「いもむしでない何か」がむくむく動くようにしてみたい。大人のやることなのかどうなのか。
(乙幡 啓子)
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