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はっけんの水曜日
 
サメを釣ったらフカヒレの姿煮を作ろう

フカヒレの下処理をする

フカヒレには大きく分けて二種類あります。皮がついているものと、剥かれているもの。

調理する段階では結局どちらも皮は剥かれるのですが、干す前に剥くか、干してから剥くかで、作る工程とその後の料理法が変わってきます。

今回は調理時の手間が少ないように、干す前に剥く方法を紹介します。干してから剥く方法を私が知らないからという理由もあります。


これは沼津港の路地裏でさりげなく干されていた皮つきのフカヒレ。

まず鍋に水を張り、火にかけて60度くらいまで温めたら、そこにフカヒレを入れて1分程湯通しをします。この温度でフカヒレを温めることで、「鮫肌」だった硬い表皮がつるりと剥けるようになります。


この中途半端な温度が、皮を剥くのにちょうどいい温度。

湯通ししたフカヒレの表皮は指でこすれば皮が剥がれる状態になっているので、使い捨ての歯ブラシなどできれいに皮をこすり落とします。

この作業がフカヒレ料理で一番おもしろい部分なので、ぜひぜひ堪能してください。でっかいスクラッチくじみたいです。


皮を剥いでいくと、その下には独特な繊維質が。

皮をむいたフカヒレは、安物のカツラみたいな質感です。


「鮫肌も美白へ…」という化粧品のコピーみたいな言葉が頭をよぎる美しさ。 こいつをヒレ酒にしようかと一瞬迷いました。

 

フカヒレを干す

下処理をしたフカヒレは、晴れている日は魚干し用ネットに入れてベランダで、天気の悪い日は冷蔵庫に入れて、延々と干します。

どのくらい干せばいいのか正直よくわからないのですが、私は今回半年ほど干しました。桃栗三年鮫半年。

半年間も干していたというと手がかかっているような気がしますが、料理して食べるのが面倒くさかったので、冷蔵庫に入れっぱなしにしておいただけともいいます。


干物ネットに入れてベランダで洗濯物と一緒に干す。 冷蔵庫のチルドルーム。干しあがるまで正直邪魔。

カラッカラに干しあがったフカヒレがこちら。頭の中にあるフカヒレ像とはだいぶ違う気もするけれど、細かいことは気にしないでいただけると幸いです。


金色に輝いております。ヒレが小さいので繊維もちょっと細いかな。

はい、ここまでがフカヒレを干す話で、ここから先がフカヒレを料理する話。

 
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