●ミカンどうだ、ミカン
次に目についたのはミカンだった。
驚いたことに、このミカンまでもが操り人形になってしまうというのだ。世界でも稀なビタミンを含有した操り人形である。さあ、さっそくスタンバイだ。
1枚目と2枚目の間にいったいなにがあったのかという唐突さだが、ミカンをあれこれいじりまわして結局なにも思いつかず、食べようとして皮をむいた瞬間にアイディアが浮かんだのだ。というわけで、ごらんください。
突然ミカンが浮いたものだから度肝を抜かれた方も多いのではなかろうか。みなさんも、もしなにかを宙に浮かせたい場合はフォークを使うとよろしいかとおもう。ただしそれはもはや糸操り人形ではないわけだが。 ところでさっきつくった十字のコントローラーはどこへいったのか。 簡単にいうと、使いこなせませんでした。
●よりダイナミックに
もっと動きにバラエティをつけることはできないだろうか。そう考えたぼくは、糸の一部を輪ゴムに置きかえてみた。
ゴムの伸縮性が、糸だけでは叶わなかった新たな動きを人形に与えてくれるに違いない。
役者紹介
いま、操り人形界の荒野に、小さな緑が芽吹こうとしている。
※おじさんが小芝居する音声がでます
はいはい、かたづけましょうね
最後のは、あれって結局のところ、ごくふつうの人形劇だったのではなかろうか。いや、いいのか、操り人形をやりたかったのだから。でも、擬人化しちゃったら負けだったんじゃないだろうか今回の企画は。 そんな結論に少なからずうろたえたぼくは、自分を人形にすることでいろいろごまかそうとおもったのだが、
あごに縦線を引いても操り人形にはみえない
のであった。