ありがたく拝ませていただいた。
せっかく険しい道のりを経てここまで来たのだから見落としがあってはもったいないと、危険を冒して岩の上まで登ってみたが、特に何もなかった。
ここを訪れた数少ない訪問者たちは皆、私と同じように「せっかく来たから隅々まで見てやろう」と思って岩の周りを歩き回り、それが道っぽいものを形成したのかもしれない。
さあ、後はまっすぐ帰るだけだ、と思って帰りかけたその時。 ふと、来る時には気付かなかった物が目に入った。
ほんと、これを見た瞬間、ゾクゾクッと来た。 滅多に人が訪れないと思しき場所に、ひっそりと佇む石像。
いやもう、膝を着いて拝んで帰りました。