クッキーというのは材料も作り方も本当に様々だ。手をかければいくらでもかけられるが、逆に手抜きもとことんできる。
私は手を抜きに抜いた、小麦粉と砂糖と油を混ぜて焼くだけというクッキー(というのだろうか)をよく作っていたのだが、ここから試しに砂糖を抜いてみたら意外に美味しかったのだ。
美味しかった、というか、それはクラッカーだった。
あ、クッキーから砂糖を抜くとクラッカーになるのか、と驚いた。考えてみれば当たり前かもしれないが、これは嬉しい結果で、もしかしたら他のお菓子からも砂糖を抜いたら何かうきうきすることが起きるのではないかと思ったのだ。
ターゲット、まずは羊羹
さて、では何から砂糖を抜いてくれようか。と考えたとき、まず思い浮かんだのは羊羹だった。
甘いものオブ甘いもの、ザ・羊羹、である。どら焼きの皮も、モナカの皮も、ついには金つばのあの薄い皮すらももどかしいとばかりの、あの直接的なたたずまい。ちょっとは遠慮して何か着てはどうだろうと常々思ってしまうほどのダイレクトな甘さ。
あの羊羹が甘くないって一体どういうことになってしまうんだろう。 |