おいしくって栄養もある野菜、長ネギ。個人的にもとても好きな野菜の一つだ。
しかし、スーパーの買い物袋から飛び出していると、かっこ悪いと思われがちな野菜でもあると思う。他の野菜が袋にすっぽり収まるのに、長ネギの場合はその形状からつい飛び出しがちという原因もあるのだろう。
罪はないのにかっこ悪いとされる、かわいそうな長ネギ。いや、そんなの見る側の勝手な決めつけであって、かっこよく見せる方法もあるのではないだろうか。
そういうわけで、長ネギのかっこいい持ち方について研究してみました。
(小野法師丸)
●人間と長ネギとの新しい調和を目指して
体によくて人気もあるのに、スーパーの袋から飛び出していると、なぜだかかっこ悪いとされがちな野菜、長ネギ。一般的にはなんとなくそう捉えられていると思う。
では、まずはその基本スタイルを確認しておこう。
やはり一般的な見方は当たっていると言わざるを得ない雰囲気が出てしまった。当事者が本来のもっさり感を、袋から飛び出した長ネギが加速させている。
「かっこ悪い」という表現の他、「所帯じみている」という言葉もあてはまると思う。いずれにしろ、ネガティブな意味がまとわりついてくるわけだ。
そのかっこ悪さからの脱却を図りたいというのが今回の試み。「かっこ悪い」の反対は「かっこいい」。そして、「かっこいい」と言えばガンダム。
スムーズな論理の展開だと思う。「自分+長ネギ」という状況に、ガンダムフレーバーを加えたい。そうだ、ガンダムは背中にビームサーベルという剣状の武器を備えているのだ。(参照)
よし、装着完了。長ネギと自分とガンダムとが融合した姿がそこにある。
うーん、どうだろう。かっこよくなっているはずなのだが…。
収納している状態の写真からすると、やりたいことはちゃんとできていると思う。敵が来たら背中から抜いて斬りかかる練習もしてみた。
でも、かっこよくはなっていないというのが正直なところだ。斬新な感じはあるけれども、変な人止まりだ。
ダメだ、長ネギとガンダムはどうもなじまない。香味野菜と機動戦士というカテゴリーは融合しないのだ。もっとさりげないかっこよさの方がマッチするだろう。
例えばタバコはどうだろうか。小学生の頃、タバコの形をした駄菓子をそれっぽく咥えて、かっこつけた覚えがある。
タバコのかっこよさというのがあるとしたら、それは「大人っぽさ」ということになるかと思う。ただ、長ネギをタバコっぽく見立てても、大人っぽさはどうも出てこない。とぼけたおっさんがそこにいるだけだ。
大人っぽさが足りないのかもしれない。ならばその要素を追加してみよう。
大人っぽさの追加要素として、サングラスを投入。化学変化の一種なのだろうか、長ネギと自分とサングラスとのバランスが破綻して、謎が一層深まっただけの結果となった。
さらに長ネギをライフルに見立てて構えてみる。遠い宇宙の彼方にかっこよさという光が一瞬だけ見えたようでもあるが、長ネギがそれをすぐに打ち消してしまう。
意外と手強い長ネギの存在感。どうしたものか。
記事冒頭に、「スーパーの袋から飛び出しているとかっこ悪いと思われがち」と書いた。そう、スーパーの袋から飛び出しているからそう見えるのかもしれない。
ならば長ネギを入れるものの方を変えれば、かっこ悪くなくなるのではないだろうか。
そういうわけで、入れ物を変えてみた。数年前に故障したノートパソコンを分解して中身を取り出し、キーボード部分にネギを入れることができるようにしたのだ。
うん、意外性はあると思う。ただ、ビジネスシーンと長ネギとはなかなか相容れない場合も多い。
ビジュアルとしても、そもそも「ノートパソコン=かっこいい」という図式が怪しいのに加え、その危ういかっこよさを長ネギが一気にぶちこわす。
そう、不自然なのだ。もっと自然な感じで長ネギを持てないだろうか。
妻が若いときに使っていたというテニスラケットのバッグに入れてみた。個人的にテニスには縁がないこともあってか、キャプションにつけたセリフもなんだか不自然。
ビジュアルとしては、ノートパソコンよりは自然な感じが出せているとは思う。ただ、それはあくまで相対的な話であって、こんな奴がサークルに来たら、あだ名は一瞬で「長ネギ」だ。
後輩からも「長ネギ先輩!」とか呼ばれる。ちっともかっこよくない。
やってみると意外と難しい、長ネギのかっこいい持ち方。思った以上の難題を解こうとしているのかもしれない。