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はっけんの水曜日
 
いろいろな魚でひれ酒を試してみた


ひれ酒新時代の幕開けです。

フグのひれ酒という飲み物がある。日本酒を熱燗にして、あぶったフグのひれを入れたものだ。居酒屋で何回か飲んだことがあるのだが、あれはなかなかおいしかった。

しかし謎なのが、フグを使う理由だ。ヒレだったらほとんどの魚についているのだが、ひれ酒にされるのは大抵の場合、フグである。

実はほかの魚でもひれ酒は美味しいのではないだろうか。

玉置 豊



まずはフグのヒレを入手しよう

いろいろな魚のひれ酒にチャレンジする前に、まずはスタンダードなひれ酒を極めるため、フグを釣るべく海に出た。自分で釣ったフグを使って、新鮮なひれ酒をつくるのだ。新鮮という言葉がひれ酒にふさわしいのかは微妙だが。

ところでフグという魚はご存じのとおり毒をもった魚なので素人には捌けないが、フグを狙った釣り船に乗ると、フグ処理師の資格をもった船長が釣ったフグをさばいてくれます。


フグを釣った話は個人サイトに長々と書いてあります。

今日釣ったフグはショウサイフグというあまり市場には出回らない種類のフグ。高級なトラフグなんかに比べると少し水っぽいところがあるが、鍋に刺身に十分においしい魚である。

この釣りたてのショウサイフグで作ったひれ酒、さぞや美味しいことだろう。


よく洗って乾かします。

切り取った尾ビレを冷蔵庫の中でカラカラになるまで乾かし、さあひれ酒にしようという段階になって、一応ショウサイフグの毒の部位を確認したところ、なんとこのフグは皮にも毒があることが判明。

皮に毒があるなら、きっとヒレにも含まれている。ひれ酒は直接ヒレを食べる料理ではないけれど、相手は青酸カリの数百倍の毒をもつテトロドトキシンだ。万が一でもあたったら家庭の医学では対応できなそうなので、泣く泣く破棄することにした。

さてどうしようっかなー。

 

仕方がないから買ってきた

手作りのフグヒレに失敗し、家庭での楽しいひれ酒づくりが進まなくなってしまったので、仕方なく築地市場にやってきた。困った時は築地市場。

気合いを入れてトラフグを一匹買って、そいつからヒレをむしりとってやろうという魂胆だったのだが、乾いたヒレだけが1050円で売っていたのでそれを購入。ヒレだけが売っているなんて、便利な世の中ですね。

せっかくなので日本酒もいいやつを用意しようと、近所の酒屋さんおすすめの七田という純米酒を購入。ちょっと飲んでみたら、ひれ酒を試すにはもったいないような酒だった。


こうやってみると、ふぐひれって乾物ですね。 何て読むのかすらわからない日本酒を購入。

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