かちかち山という昔話では、最後に狸が泥の船を造りそれに乗って溺れてしまう。
それは普通に聞けば泥の船では浮かばないよということであるが、 狸が溺れるぐらいの深いところまでは浮いていたとも言える。 少なくとも乗るまでは浮いていたはず。泥の船は短い時間とは浮いてたんだ。
ならば雪を泥の船並みに固めて作ったコップなら、一瞬でもお茶が飲めるのではないだろうか。
理解できるようなできないような思考回路ですが、それが出来たら風流で素敵じゃないでしょうか。
(小柳 健次郎)
つまりやろうとしていることは水が通る隙間もないほどギューッと押し固めた雪のコップを 作ろうということなんですが、そもそも雪でコップを作ったこと自体がない。
しかしコップ形は単純なので、台所から使えそうなものを持ってきたから即席だが それで作ろうと思う。
その手順も誰かの役に立つことを信じて載せます。
道具を選んだ時点では、これで完璧に固められた雪のコップが出来ると頭の中で計算されていたのだが、 いざやってみるとすごい効率が悪い。
特に割り箸でチマチマ押し固めるのがとても頭の悪いやり方で、 これを考えた人はダメな奴だと確信した。
お茶が冷める前に適当なところで完成とする
ちっとも終わりが見えてこないチマチマ作業が辛くなってきた頃、 お茶の存在を思い出した。
雪に入れて飲もうと思ってるお茶は近くのコンビニで買ったペットボトルのお茶。 元々の温度もそんな高くなく、魔法瓶に入れてるわけでもないので冷めやすい。
こんなチマチマやりながらコップの完成を待ってたら、出来た頃にはすっかり冷茶だ。
なのでコップ作りはもう完成ということにして、すぐ試すことにした。
雪でお茶を飲む試み1
適当なところで完成させたとはいえ、コップとしての機能(というか形)は 一応ありそうだ。これでお茶が飲めるだろうか。
写真は動画から切り出してるので荒いから分かりにくいけど、 コップを突き抜けて落ちていくお茶の滴が見えると思う。失敗だ。
それも貯まってじんわり融けてとかではなく、入れたそばから神も仏もないような速さの融け具合。
こんな結果が出るまではこの企画に対してある程度楽観視していたのだが、 正体不明の自信は大抵ハッキリした理由で吹き飛ぶものである。