自分で言うのもなんですが、どの料理もすばらしくおいしかった。そしてこれらすべての料理に共通することは、トリュフが入っていなくても料理として成り立つであろうということ。
かといってトリュフが不要なのかというと、決してそういう訳ではない。そのままでも美味しい料理にトリュフの香り、風味が加わることで、その味がさらにうまくなっているのだ。美味しい料理をさらにおいしくするのはけっこう難しいのに。
トリュフの味自体はやっぱりしけったアーモンドみたいなのだが、バターや生クリームと合わさったトリュフの香りは土っぽさがきれいに抜けて、私の鼻のボキャブラリーにはない「西洋人が考える高級な香り」になっている。
よくわからないけれどこれは高級なんだという説得力があるその香りから、トリュフが媚薬と信じられていた歴史、そして現在もヨーロッパで珍重される理由が分かった気がした。新小岩の畳の部屋で。
なんだ、やるじゃないかトリュフ。これでフランス人に「トリュフってうまいよね」っていわれても困らなくてすみそうだ。
ついでにフレンチトーストの蜂蜜漬けトリュフがけ
後日、トリュフを使ったデザートを知人に教わったので、あまったトリュフで試してみた。薄切りにしたトリュフを蜂蜜につけて二日ほど置き、それをフレンチトーストにたっぷりかけるという料理だ。 |