デイリーポータルZロゴ
このサイトについて


フェティッシュの火曜日
 
鴨汁食って鴨猟見た

迷わず読者の方の車に。「ぶひー。」

会場にあった無人ヘリコプターの展示に大きなおもしろ(実は有人とか)があったのかもしれない。

暖房って最高!だってぬくいもん!

祭りを途中で放棄して車に乗って帰っちゃった、ワーイ。新潟育ちのお二人に色々楽しい話を聞いてぬくぬくしていた。鴨肉もすごいが、車の暖房もすごい。みるみる機嫌がよくなっていった。あそこの田んぼは広いね、お店も大きいね、新潟はアメリカみたいだね、と思わぬドライブにはしゃいでいた。

鴨とねぎ祭りは、もっと注意深く見れば大きなおもしろがあったのだろう。だが、それはもっと有能で我慢強い別の記者に譲ることにした。そのときは鴨より、トイレ休憩の方に注意がいっていたことを告白しておこう。


お二人から聞いた話「新潟の田んぼであれは米粒かなーって思ったら…」

「白鳥だったりする。」

白鳥ーっ!新潟ーっ!新潟ーっ!

白鳥がカジュアルにいる新潟

米粒かと思ったら白鳥。なんじゃそりゃ。と思ったが、あ、ほら、と指差した田んぼの中には、実際にいた!白鳥だ!「近くまで走ってみます!これで白鳥を撮っててください!」と旦那さんにカメラをおしつけて駆け出した。雪も止んで、太陽も出てきた。お母さん、僕は今新潟で白鳥を追っています。お正月には帰りますよ、お母さん!


バサバサバサー!

新潟ーっ!新潟ーっ!新潟ーっ!

思わず最敬礼。白鳥はそこら中にいてスズメ感覚だった。新潟のブルジョワな一面を見たのでした。

「あ。」

虹がかかって逆転満塁ホームラン。天気が変わりやすいから虹がかかって田んぼはでかいし白鳥だし、新潟ってすごいなー。

「すっげーたのしかったよー!」これが新潟まで来て、白鳥を追い掛け回した感想である。

「この前のお祭り、楽しそうでしたね!」と感想をいただくことがある。しかし実際は、おもしろを無理矢理ほじくり返すプチプチつぶしみたいな気持ちでいた。点描画を仕上げるときのようなあれだ。それが楽しさだと思っていたが、どうやらちがった。

楽しさとはだだっ広い田んぼの中で白鳥を追い掛け回したときにふっと現れるあの感情のことだ。突き抜けてぶっちぎってあちら側にこんにちわしたときのやまびこだ。うっかりヤッホー!だ。これは金言であるから饅頭に焼き付けて売る。よく売れると思う。

ところで全国的にこの日は気温が低かったようだ。氷からボタ雪を経てほぼ雨、と段階的に色々な雪体験し、「遮るものがないからですかね」という風の強さもあって、さぶいさぶい一日を過ごした。

しかしこの後トイレ(小さい方)に入ったら東京のそれより3倍くらいの充実感があった(寒かったから)。米どころ、以外にも、空鉛色どころ、白鳥どころ、鴨どころねぎどころ、そしておしっこ3倍どころと初めての新潟に圧倒された一日でした。


< もどる ▽この記事のトップへ  

 
 
関連記事
鳥の群れに突っ込む
花よりヤギ汁
厳寒の焼肉祭りであの世を見た

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.