ザ・ロングヘアー作戦
スピード感を演出するために長髪のカツラを用意した。長髪を風になびかせるのだ。出来れば地毛でやりたいところだが、僕は坊主頭なのでどうがんばっても髪が風になびくことはない。
スピード写真機に挑む前に、事務所で髪をなびかせる練習をする事にした。
デジカメのタイマー撮影モードを利用して、シャッターが切られる瞬間に髪をフワッとさせる練習だ。
デジカメのタイマーモードでも、タイミングを計るのが結構難しい。早過ぎたり遅過ぎたり。人間が撮っていればシャッターチャンスを狙ってくれるが、機械相手である。こちらからタイミングを合わせなければいけない。 3、2、1、フワッと。 3、2、1、フワッと。
何度か練習を繰り返し、タイミングに合わせてうまくフワッとさせる事が出来るようになってきた。エアリーヘアーとでも言いましょうか、これを本番で出来ればきっとスピード感のあるスピード写真が完成する。
再び、渋谷駅南口のスピード写真機に挑む。
なかなか手強いスピード写真機
カツラを装着してマシーンの前に座った。練習通りに出来れば大丈夫だ。フワッとさせるタイミングをイメージトレーニングしながら、代金をマシーンに入れる。
マシーンのカウントダウンが始まる。
サン、ニー、
イチ!
タイミングがかなり難しい。
スピード感というよりもむしろ淀んでしまった。こんな履歴書の人は絶対に就職出来ない。履歴書を作る前に、まず髪を切った方がいい。
このままじゃダメだ。
もう少しがんばります。