やはり折り紙とはちがう
実際の生きた鶴を見ても、折り紙とはやっぱり違っていた。 本物の丹頂は、足がすらっと伸びていて凛々しい。 伸びた首の部分は折り鶴に近いが、全体の印象は違っている。
折ってみよう
というわけで、実際の鶴を見ながら鶴を折ってみよう。 とはいうものの、僕は折り紙の基礎をまったく知らない。 完全なゼロからリアルな鶴を折ることなんて不可能だろうから、なにか他の折り紙を参考にしてそれを元にリアル折り鶴を折ろうと思い、折り紙の本を買ってきた。 が、それがまた落とし穴だった。
がっちょーん
ここで企画終了。 だって、本に出てるんだもん。 折り紙素人の僕だけでは心もとないので、手先の器用な当サイトライターの乙幡さんにも同行してもらっていたのだが、その乙幡さんも途方にくれている。 どうしよう。
まあ、がんばろうや
「動物園でビールを飲みながらいろんな動物の折り紙を折る」という企画に変更しようかなとも思ったが、ここでくじけてはいけないと思い、この本に出ている折り鶴を、もっとリアルな鶴にしようという結論に至った。 一人で来ていたらたぶんここで帰っていたが、乙幡さんに同行してもらっていた手前そうもいかないという気持ちも働き、珍しく前向きに企画に取り組んだ。
意外に面白い
半分やけのやんぱちではあったが、生きている鶴を見ながら折り鶴に工夫を重ねた。 しかし、これが思ったよりも面白いのだ。 生きた動物の仕草を見ながら折り紙を折っていくというのは、動物を観察することと、折り方を工夫することの両方が求められる作業なので、脳みその普段使わないようなところが刺激されるようで、とても楽しい。 これは子供たちにも試してほしい。きっといい教育になると思う。 思いがけない楽しさの中、リアルな鶴を目指して折り紙を折った。