赤い!
売店を出ると、そろそろフォーラムが始まる時間になっていた。出店の準備も佳境に入ったところらしく、あちこちで何かを焼いている。
そんななか、ひときわ目を引いたのがこの鉄板だった。
のぼりには確かに「焼きそば」と書いてある。うん。確かに焼きそばだ。でも、色が普通じゃない。
これはアレだ。さっき売店で見かけた、とうがらし入りの生めんを使った焼きそばだ。思わず「おお…」と至近距離から作業工程に見入ってしまった。
「取材です」ともなんとも言ってないのに、この好待遇である。よほど物欲しげに見えたのだろうか。とにかく嬉しくて有難くて恐縮してしまった。
味はといえば、普通の焼きそばとあまり差がない。食べた後から「あれ、辛いかな?」と思うくらいだ。これは辛いのが苦手な人でもおいしく食べられそうですよ。
お店の人には「あとで、ちゃんと買いに来ますから!」と言い残して、次のブースへ移動した。
とうがらし商品、続々と
次は物販コーナーだ。ちょうど市内のパン屋さんが商品を納入したところに遭遇。
さらには、全国各地のいろいろな唐辛子商品を販売しているコーナーも。
そうだ、このイベントの名前は「全国とうがらしフォーラム」だった。大田原の商品だけを扱っているわけではないのだ。
私は大田原特産「栃木三鷹(さんたか)」という品種の七味と一味をそれぞれ購入。取材に同行してくれた編集部の工藤さんも、かんずりなどを買っていた。
そして、ここで500円以上の買い物をすると何ができるかというと…。
先日の林さんの記事「にんにくとべごまつり」でも、にんにくの重量あてをやっていた。向こうは見事ゲットしていただけに、当然こちらも当てる気満々だ。
しかし、とうがらしは乾燥して軽いだけに重さが分かりづらい。しかも誤差は1グラムも認めないという厳しいルールである。
でもやるんだよ。やるしかないんだよ!
265グラムとは、またずいぶん細かく刻んでくれたものだ。それにしても、軽い物の重量って本当に分かりづらい。「これだけあるから十分だろう」と思っても、実際は予想よりだいぶ軽い。
当然のように外す。
…もういいです。全然、悔しく、ないですから。
そういえば、ここに来てからまだちゃんとした物を食べていない。いよいよフォーラムも始まったことだし、見てるだけ、買うだけはやめにして、そろそろ実食へと移ろうではありませんか!
翻弄されつつ食べていこう
出店コーナーでは、とうがらし以外の物も普通に売っており、それがまた凶悪なまでにおいしそうだ。
ちょ、ちょっと待ってくださいよ。今日はとうがらしの取材なんですよ。「ボク行きます。辛いの平気だし好きだから」と同行を自ら志願したのは工藤さんですよね?
なにをいきなりソーセージなんて食べてるんですか。
まずは、さっき少しだけ試食させてくれた焼きそばから始めましょうよ。
というわけで、さっそく焼きそば300円を購入。
やっぱり辛さは後からじんわり感じる程度で、食べながら「辛い!」と言うレベルの物ではなかった。見た目と違ったやさしい辛さ、とでも言えば伝わるだろうか。
さあ、次はなんだ。何を食べようか。