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ロマンの木曜日
 
デイリーポータルZの英語版をデザインする

ウェブマスターの林さんから、「デイリーポータルZの英語版を作る事になったので、デザインをお願いします」と発注があった。電話口でイメージを聞くと「背景色が黒色で、あとは忍者ですかね」と林さん。つまりコンセプトは「This is Japan」という事なのだろう。林さんの意図は分かった。外国人が納得するオリエンタルなデザイン。コンセプトは理解出来たが、忍者か……。

世の中には「素材集」という便利なツールがあって、忍者の写真だって簡単に手に入れる事が出来る。しかし、それは僕の流儀に反する。新しいページをデザインする時は、なるべく素材集の素材を使わないように心がけているのだ。やはり今回も素材集には頼りたくない。短納期なのであまり時間をかける事は出来ないが、実際に忍者を用意して撮影する事に決めた。

(text by 住 正徳



浅草で忍者撮影会

せっかく撮影するのだから、なるべく説得力のある場所で写真を撮りたい。林さんのイメージするオリエンタルな場所、例えば浅草なんてどうだろう? 林さんに相談すると二つ返事で浅草に決まった。


ロケ地浅草

ロケ地は決まった。あとは今回の主役、忍者が必要である。しかし、現代の日本に本物の忍者なんていない。例えいたとしても、人目を忍んで任務につくのが忍者である。世界に向けたホームページのキャラクターになってくれるはずがない。誰かに忍者の恰好をしてもらうしかない。林さんに相談すると、水曜ライターの安藤さんを推薦された。全体的に運動偏差値の低いデイリーポータルライター陣の中で、飛び抜けた運動神経を持つ人物である。安藤さんだったら立派な忍者になれる。

東急ハンズで忍者の衣装を購入して、待ち合わせ場所の吾妻橋へ向かった。


忍者の衣装を用意

撮影の日は生憎の雨であったが、オリエンタルなイメージを醸し出すにはちょうど良いかもしれない。映画監督リドリー・スコットがオリエンタルを描く時も、大抵雨を降らせている。

林さん、安藤さんと吾妻橋で落ち合い、早速、安藤さんに忍者の衣装を渡した。

近くの公衆便所で着替えてもらう。


「あ、忍者だ」と喜ぶ安藤さん おもちゃの刀も用意した

林さんから今回の主旨説明 忍者の衣装を持ってトイレに向かう安藤さん


5分後、安藤さんがトイレから出て来たのだが、忍者の恰好が完成していない。頭巾の被り方が分からなかったようだ。

同封されていた「忍者の身だしなみ」という説明書を見ながら、3人で忍者の恰好を完成させていく。


「忍者の身だしなみ」を参考に

忍者セットの中には、上着、ズボン、頭巾、長い布がセットされていたのだが、長い布を帯として使用してしまうと、口元を隠す布がなくなってしまう。林さんから頭巾の被り方を工夫すれば口元も隠れるのでは? と提案がある。


これは?

いや、それは忍者じゃなくて泥棒だ。

本当はもう1枚、長い布が同封されているはずだったのでは? 製造元に電話をかけて確認しようとしたら、「もしかしたらこのヒモですかね?」と上着を脱ぎながら安藤さん。


ヒモの使い方が違う


安藤さんはズボンから出ていたヒモを肩掛けにしていたのだ。
それがベルトである。

長い布は口元用だったようだ。


ようやく口元が隠れた

忍者の恰好を完成させるまで、大の大人が3人掛かりで10分以上かかっている。それはつまり、ここに居た3人全員が忍者の事を全く知らないという事で、これからの撮影が不安でならない。ちゃんと忍者っぽい写真を撮る事が出来るだろうか?


忍者完成

すっかり忍者だ。

撮影から戻ってワークブーツを履いている事に気付き愕然としたが、そこを気にしなければ立派な忍者である。

ここから、英語版のメインビジュアルとして使えそうなイメージカットを撮影していく。



 

 
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