舟は丸く長さが約5メートル、上部はガラス張りで繋ぎ目が松ヤニで塗り固めれ、底には円形で鉄の針金が張ってある。船内を見ると、判読出来ない文字が書かれていて、他に水が4リットル、敷物が2枚、肉を練った食べ物、お菓子のようなものがあった。
村の古老が察するところ、「浮気をした異国の王女が刑罰で流されて来たのだろう、抱えている箱の中には浮気相手の男性の首が入っているに違いない」という事らしい。
この事を幕府に報告するとお金がかかったり何かと面倒な事になるので、村人たちは再びそのうつろ舟を沖に戻してなかったことにしてしまった。 |