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ロマンの木曜日
 
廃線で運転手デビュー

ドリーム・カムス・トゥルー?

子供のころ、将来の夢が電車の運転手だった、という人は少なくないでしょう。僕もその一人でした。

そんな夢が、ちょっとだけ叶う場所があると聞いて、今年の夏休みは北海道へ向かいました。

萩原 雅紀



森の中の線路を爆走

とりあえず、まずは下の動画を見てください。


手ブレがひどくてすみません

これ、ローカル列車の運転席から撮影した映像に見えるかも知れませんが、実はこの線路、JRがまだ国鉄だった20年以上前に廃止されているのです。

ではこの映像、誰が何を運転しているのでしょうか。


意味なくもったいぶりましたが、僕が こんな乗り物を運転していました

なんと、エンジンつきのトロッコを自分で運転できるのです!

廃止されたとは言え、もともとは国鉄の路線だった線路。使っているレールも、枕木も、砂利も、そしてレールの幅も現役の線路と同じ、つまり「本物」の線路の上を自分の運転で走ることができる、という夢のような場所なのです。

この鉄道好きにはたまらないステキな施設を運営しているのは「トロッコ王国美深」というNPO法人。1985年に「日本一の赤字路線」という不名誉な看板を背負ったまま廃止されてしまった旧国鉄美幸線の線路を使って、地域の活性化を目的として1998年に運行が開始されました。

と書くのは簡単ですが、一度廃線となってしまった路線を、時間が経ってから再度安全に運行できるように整備するのは並大抵の仕事ではなかっただろうと想像します。

トロッコは旧仁宇布(にうぷ)駅をスタート/ゴール地点とし、片道約5kmを往復します。ただし、アクセル、ブレーキ操作が伴うので、自動車の運転免許を持っている人しか運転できないそうです。

免許、持ってて本当に良かった。

いかにもローカル線の古い駅舎といった趣の事務所内で手続きを済ませ、操作方法と運転上の注意の説明を受けると、いよいよトロッコに乗り込んで出発。しゅっぱつ、いい響きだ。


うまく説明できないけど北海道っぽい駅舎 中も味わい深い


さっそく乗ってみます

操作方法とは言っても、運転で使うのはアクセルとブレーキだけ。それもクルマと同様、足でペダルを操作します。

気をつけなければいけないのは途中に何箇所かある踏切で、この線路は廃線のため、踏切はクルマが優先。トロッコは踏切の手前で一時停止し、左右を確認してから通過しなければならない、とのこと。

それでは発車しましょう。セルモーターでエンジンを始動。運転席に座ると、目の前には二本のレールがずっと先まで伸びています。この光景で興奮しない男性はいないのではないでしょうか。



動力源はエンジン 操作はクルマと同じ、停車時用にサイドブレーキもある
ここから先、自分で運転します おお、ポイント通過だ!

サイドブレーキを下ろし、アクセルを踏み込むとエンジン音が高鳴って、トロッコはゆっくりと動き出しました。

と思ったら、ちょっと加速しすぎたようです。目の前にポイントが迫ってきたので減速しようとブレーキを踏んだのですが…、

ブレーキ、ぜんぜん効かない!


 

 
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