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フェティッシュの火曜日
 
亀とかから出てくる湧き水巡り

湧き水その4 「萬年水」

本日最後にやってきたのは萬年水という湧き水。これは道路沿いにあるので、今度は簡単に見つけることができた。

いってみると先客が軽トラで来ており、ちょっと水を飲んですぐに去っていった。「わざわざポリタンクを持って汲みに来る」とかではなく、畑帰りに(かは知らないが)ぷらっと寄って飲むというところがいい。


私も会社と自宅の間でぷらっと湧き水を飲みたい。

萬年水。亀、龍、地面ときて、さて今度はなにから出ているのだろうと見てびっくり。

また亀かい。


びっくりして、写真が大きくなっちゃった。

わかった。萬年水の萬年は、「鶴は千年、亀は萬年」の萬年か。ってこれこそ「いわずもがな」か。


萬年水。亀のイラストではないのは、「描かずもがな」だからだろうか。

亀ノ子の石像が一瞬本当の亀かと思うほどにリアルだったのに比べて、こっちの亀は色が塗られており、よくわからない方向にデフォルメがされている。とりあえず、その方向が「おいしそう」っていうベクトルではないことだけはわかった。

東北地方の民話に出てくる妖怪っぽいとでもいえばいいのだろうか。妖怪水亀。けけけ。


微妙に左右非対称な顔。口が黄色い 前歯のあたりから水が流れている。目が怖い。
「鼻水みたい」とかいってはいけない。首輪がチャームポイント。 手の形をみると海亀だろうか。地面から出てきたっぽい。

 

亀から出てくる水を飲む

土からヌッと出てきて前歯のあたりから水をジョロジョロと出している亀さんの横にはコップが用意されていたが、湧き水は手で飲んだ方がうまい気がする。

まばたき一つしない亀さんの目を見ながら、手を出して水を受け取り、ズズズっとその水を飲む。しかしなんで口が黄色いのだろう。

その鼻水、いや水はとても冷たくておいしかった。手を伝ったその水で、体が芯まで冷え切るほどに冷たい。この取材が夏でよかった。


コップも置いてあったが、あえて直のみ。 素直にコップで飲めば良かった。水、冷たすぎ。

久しぶりに山の中を自由にぐるぐるとまわってみて、「おいしいレストランを知っている」とか、「素敵なバーがいきつけさ」とかいうことも大事だけれど、「ここの道沿いに冷たい湧き水がある」とか「この木は初夏においしい実がなる」とかいう情報も素敵だなと思った。それは個人的な情報の好みであるけれど。

どうやら年に数回発病する「田舎に住みたい病」がまた発症したようだ。

アブ怖い

湧き水をたっぷり飲んで、さて帰ろうと車に戻ったときに悲劇が起きた。車のまわりに3センチくらいある大きなアブが何匹もブンブンと飛び回っているのだ。

このアブが血を吸う種類なのかはわからないのだが、その大きな目は迫力十分。タオルで必至になってはたきながら、どうにか車に入ったのだが、一匹だけ車に入ってきてしまった。窓を開けて出そうとすれば逆に外から入ってきてしまう。車内はちょっとしたパニックである。

車内のアブをどうにか友人が撃退した頃には、私の「田舎に住みたい病」は完治していた。

怖い怖い怖い。

 
 
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