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ちしきの金曜日
 
茨城弁表記を探せ

 

 九州に住んでると、あちらこちらで九州弁で書かれた看板や注意書きを目にする。

 一方、私の実家がある茨城では、けっこうインパクトのある茨城弁が使われてるにも関わらず、それらを街で文字として見かけることがほとんどない。

でも探せばあるはず!と思って探してみました。

T・斎藤



 現在私は長崎に住んでいるが、社会人になるまでは一度も九州を訪れたことがなく、九州弁で話してる様子をイメージすることすらできなかった。

 一緒によく麻雀を打っていた友人が熊本出身で、深夜になるとたまに
「ダメばい。」
とか言っていたのだが、関東で育った者としては語尾に「ばい」を付けるなどありえなく、本当にこんな喋り方をする所があるのだろうかとすら思った。

 それが今では自分の娘がバリバリ長崎弁で、
「そうばーい。」
とか言ってるのだから、人生何が起きるかわからない。


商店街のアーケードにぶらさがっていた垂れ幕。
(「〜みんね」とは、「〜みてごらん」という意味)

 で、九州に住んでると、けっこうあちこちでで九州弁で書かれた看板とか標識、注意書きなどを目撃する。

 それらは、観光客に九州っぽさを感じさせたり、あるいは地元民にフランクに語りかけたりして独特の味を出している。そういう方言表記が、私はけっこう好きだ。


初めて見た時は、何て書いてあるのか全くわからなかった。

 こういう、パッと見なんて書いてあるかサッパリわからない表記もある。さすがに今は人に教えてもらったりしてわかるようになったが、初めて見た時はまったく意味不明だった。そういうところがまた面白い。 

 

茨城弁表記事情

 ところが、私の実家がある茨城では、けっこう強力な茨城弁が使われているにも関わらず、茨城弁の看板、茨城弁の標識といったものがほとんどない。と言うか、見たことがない。

 私のこれまでの記憶を探ってみてもほとんど思い当たらないし、うちの親に聞いてみてもやっぱり、そういうのは見た覚えがないと言う。

 その理由はいくつか考えられる。
 ひとつには、茨城弁はイントネーションが独特で特徴的であるものの、文字にすると案外標準語に近い普通のことを喋ってるから、ではないだろうか。

例えば、濁点をつけて発音する。例としては、
畑に行く ⇒ はだげにいぐ。

それと、語尾が上がる。
語尾が上げづらい時は、「よー」とか適当な言葉をを付けて調子(リズム)を整えたりして語尾を上げる。
斎藤君 ⇒ 斎藤君よー
それで ⇒ そんでもってよー

聞くと明らかに茨城弁になるのだが、文字として見るとイマイチよくわからないと思う。もちろん、もっとわかりやすい文字表記向けの茨城弁もある。例えば、

ごじゃっぺ
⇒ たわけ者、みたいな意味。用例としては、「この、ごじゃっぺが!」 (先生が生徒を叱る時などに)

いじやける
⇒ イライラする、むかつくみたいな意味。用例としては、「あ゛〜クソ。いじやけんなー。」

というように、ガラの悪い言葉が多いあたりも、文字として表記されにくい理由かもしれない。

 

私の記憶にある唯一の茨城弁表記

ひとつだけ、私の記憶に残っている茨城弁表記があった。それは学校のゴミ箱に、掃除のおばちゃんが書いたと思しき油性マジックの文字で、
「燃いないゴミ」
と書いてあったことだ。
(茨城弁では、「い」が「え」になり、「え」が「い」になることがしばしばある。例:エンターネット、イギスポ)

逆に言えば、それくらいしか見た覚えがない。

でも探してみたら、案外あるかもしれない。
そう思って、先日帰省したついでに、少し探しに行ってみた。

 

茨城弁と私

 ちなみに、私自身は実はそれほど茨城弁が堪能ではない。茨城弁度が比較的低い「つくば」というところに住んでいたのと、親が他県からの移住者で、家庭内での茨城弁度がほとんどゼロだったから。が、それでもさすがに30年近く住んでれば、ヒアリングには特に不自由しないし、多少の茨城弁なら話せるようになるものだ。


 

 
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