●品があるタイプもおいしいよ
続いてやってきたのは、「宗よし」というお店。中華料理店やラーメン屋ではなく、割烹料理屋というのが的確だろう。店構えからしてもそうした雰囲気を漂わせている。
割烹料理屋ということもあって、メニューのバリエーションがすごい。マグロの心臓のバター焼き、マグロ胃袋の酢味噌和えなど、かなり気になるメニューが並んでいる。
どれも食べてみたいが、今回はあくまでラーメン調べ。注文してしばらくするとやってきた。
ぱっと見だとマグロの姿が見えないだろう。これは「鮪かき揚げラーメン」。大葉の下にあるかき揚げに、ふんだんにマグロが使われているのだ。生麩やあられなど見た目にもきれいで、さすが割烹が出す一品といった感じだ。
味の方も上品。マグロのダシが臭みなく使われていておいしい。スープが淡泊かもしれないが、かき揚げのコクと合わせてちょうどいい感じだ。
実はこのラーメン、標準で白いご飯がセットになってついてくる。お店の方曰く、「スープに入れて食べてもおいしいです」とのこと。ラーメン茶漬けという趣向か。
麺を食べた後、ご飯を投入。あられが入っているのはお茶漬けの雰囲気を出すためでもあったのかと気がついた。スープを無駄なく平らげることにもつながってうれしい。
◆三浦半島ミニディスカバリー(3) 〜なんだか違うコンビニの看板〜
●しゃぶしゃぶタイプも登場
最後にやってきたのは、三崎港からしばらく北上した三浦海岸駅の近くにある「福の家」というお店。
店の前には「三崎まぐろ拉麺」と書かれたのぼりもたなびいており、積極的にアピールする様子が見られた。
実は今回の取材でわかったのだが、三崎まぐろラーメンは、どうもまだ町をあげてという規模ではないようだ。組織的に広げようしたのも2007年からで、そういう意味ではまだ始まったばかりの動きらしい。
注文したのは「鮪しゃぶらーめん」。マグロは生だが、スープは温かいタイプ。スープに浸かっている部分の色が変わっていることからも、これが「しゃぶらーめん」と名付けられていることがわかるだろう。
マグロを一切れ口に入れる。刺身の状態と、火の通った状態とがいっぺんに味わえるのが新鮮な感覚だ。
このお店ではもう一種類まぐろラーメンを出していて、それがこの「まぐろの冷し中華」。冷たいスープのラーメンは先にも登場したが、これは見た目からもあくまで冷し中華。
ハムや蒸し鶏が代わりに、マグロのお刺身が乗っているわけだ。これは普通に想像してもおいしい感じがする。
右奥に見えるのは別の店のラーメンにもついてきたマグロの節粉。食べながら混ぜて、マグロ度をアップさせることができておいしかった。
取材時は上記2つのラーメンを出していたが、普段はまた別のまぐろラーメンを出しているらしい。どちらもおいしかったので、こちらの方も味わってみたい気持ちになった。
どれもおいしかったまぐろラーメン。取材前はネーミングにもビジュアルにも無理を感じなくはなかったのだが、トリッキーな感じよりも素直においしさを感じた。
今回は回れませんでしたが、他にもまぐろラーメンを出すお店はあるので、三浦を訪れた際には楽しんでみるのもいいかもしれません。
◆三崎まぐろ拉麺ホームページ◆ https://mmramen.com/
◆三浦半島ミニディスカバリー(4) 〜なんだか違和感〜