朝の10時から日本酒を飲みまくる
開場と同時にお客さんたちは蔵元のブースに直行して試飲を始めている。15分もしないうち、両手に一升瓶をぶら下げて出口に向かっている人もいる。本数限定のお酒が売ってたりするので、それを買いにだけ来ている人もいるのだろう。
会場のメインステージ上では偉い人が開会の挨拶をしているが、ステージ前の席には空席が目立つ。みんな試飲に夢中なのだ。そして、僕たちもその例外ではない。入り口に近いブースから試飲を始めた。
飲んだお酒の感想をそれぞれにメモしていく予定だったのだが、最初の5カ所でその約束はないものになってしまった。1回の試飲はお猪口3分の1程度なのだが、1つのブースで数種類のお酒を振る舞ってくれるのだ。5カ所まわった時点で既に酔いがまわってしまった。
「今を夜の10時だと思えばいいんですよ」 「そうですよね、朝まで飲むって事は良くある事だし」 「今は夜の10時で朝の6時に家に帰る」 「そう考えたら気が楽になりました」
そうやってお互いを励まし合いながら、さらに試飲を続けていく。
会場には年配のお客さんも結構いて、みんなおいしそうに日本酒を飲んでいる。そんな様子を見た工藤さんが、「僕はあと40年もお酒を飲む事が出来るんだ。幸せだなぁ」と言っていた。長生き出来れば確かにそうだ。僕たちはあと40年くらいお酒を楽しむ事が出来る。
しかし、まずは直近の8時間だ。この8時間を無事に乗り越えないといけない。
ちょっとブレイク
お昼をまわった時点で5合近くは飲んだ。2時間で5合。このペースで行くと終了時点で2升飲む事になってしまう。さすがにそれはまずいので、一旦休憩をいれる事にした。「にいがた酒の陣」は料理のブースも充実しているのだ。「新潟のお酒」に合う様々な「新潟の食」が売っていた。