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ロマンの木曜日
 
ドライカレーは甘くなかった

単にドライカレーを作るだけだったんですが

  今回は、ドライカレーの調理を通して「頭の悪い人は知恵を絞って努力をしないと結果が伴わない」という、あたりまえのことに僕が今さら気づくまでのドキュメンタリーです。

萩原 雅紀



あのドライカレーを作りたい

私事で申し訳ないのですが、今まで僕がデイリーポータルZに書かせてもらった中でもっとも反響が大きかったのは、昨年末に掲載された「伝説のお弁当屋さん」という記事です。

職場の近くで営業していた、お弁当屋さんの閉店にまつわるインタビューなのですが、今回はその記事のスピンオフとも言えるものなので、読んでいない方、忘れてしまった方は、お手数なのですがまずそちらを読んできてください。

・・・・・読んでいただけたでしょうか。

というわけで、「キッチンクラナハ」のドライカレーはおいしいので、ぜひ家でも作りたい、と思ったのです。その後、店主だった田沼さんにレシピを教えてもらい、公開する許可もいただいたので、僕がドライカレーを作ってその模様を記事にしてレシピを皆さんに紹介すれば、またきっとたくさんの人に読んでもらえるんじゃないか、そして「嬉しい!」「楽しい!」「大好き!」なんて感想をいただいて、あらよっと人気記事一本上がり〜ぐふふふふ〜、なんて簡単に考えていたのでした。そして実際、出来過ぎなほどいい展開で話が進んだのです。途中までは。

でも、世の中そんなにうまく行くはずがないのでした。


第一関門はスパイス

いただいたレシピによると、タマネギやニンジン、豚ひき肉などメインの具材のほかに、以下のような膨大な種類のスパイスや調味料が必要、とのことでした。


ナツメグパウダー
クミンホール
黒砂糖(三温糖)
カレー粉
トマトケチャップ


<スパイスパウダー>
ターメリック
コリアンダー
カルダモン
カエンペッパー
ブラックペッパー
フェンネル
タイム
ディル
セイジ
マジョラム
シナモンシュガー



一人暮らしで自炊している身ですが、正直、スパイスは聞いたことのないものばかり。クミンホールって何でしょうか。とりあえず、この中で家には賞味期限がとうに過ぎたナツメグとブラックペッパー、ケチャップしかありません。


区民ホール? 賞味期限過ぎすぎ、というか何で買ったんだっけ


足りないものは買ってこようと思ったのですが、どれもほんの数グラムずつしか使わないし、大量に余っても困るのでどうしようかと悩んでいるとき、あることに気づきました。

そうだ、デイリーポータルには料理が得意なライターが大勢いる!

というわけで、ライターの皆さんに「スパイス分けてください」とお願いをした結果、なんと!


水曜日担当、大塚さんからクミンホール、ターメリック、コリアンダーを 火曜日担当、玉置さんからタイム、黒砂糖、自家製(!)コリアンダーを
月曜日担当、高瀬さんからフェンネル、カルダモンを 土曜日担当、べつやくさんからカエンペッパー、セイジ、シナモンシュガーを


分けていただきました!

皆さん口を揃えて「湿気てるけど」「賞味期限過ぎてるけど」と言っていますが大丈夫。僕のナツメグも3年前のものですから。

これで足りないのはカレー粉と、ディル、マジョラムだけ。一瞬でほとんどのスパイス類が揃ってしまい、さすがデイリーポータルライター陣、すごい!と思ったのですが、まだ続きがありました。

家に帰ると郵便物が届いていたのですが、なんと差出人は月曜日担当、札幌在住の加藤さん。中を開けると、そこには!


札幌の加藤さんから届いた封筒 ウコンだー!!


加藤さんのお父様の自家製ウコン、つまりターメリックが入っていました。

ありがたく頂戴し、大塚さんからいただいたターメリックとブレンドして使うことにします。

さらにさらに、現在育児休暇中のデイリー編集部、古賀さんから「オープンしたばかりのスパイス専門店がありますよ!」との情報が。

それは面白そう!それではカレー粉とディル、マジョラムはそこで調達することにし、さっそくお店に向かいました。


お洒落な外観のスパイス専門店 店内には膨大な数のスパイスが並ぶ


古賀さんに紹介してもらったのは、自由が丘にある「スパイスブティック”レピス・エピス”」というお店。

2月上旬にオープンしたばかりという店内には、さまざまな種類のスパイスがところ狭しと並んでおり、どのスパイスも10グラム以上なら1グラム単位で量り売りしてくれるとのこと。さっそくお店の方に趣旨を説明し、ディルとマジョラムを入手。カレー粉は4種類もある中からすべてテイスティングさせてもらい、結局よく分からないのでいちばんオーソドックスなものを購入しました。

お店の方は「スパイスソムリエ」という肩書きを持っていて相談にも気軽に応じてくれるので、興味のある方はぜひ行ってみると楽しいと思いますよ!


スパイスブティック”レピス・エピス”

東京都目黒区自由が丘2-2-11
TEL:03-5726-1144
https://www.lepiepi.com/


瓶詰めのほか、グラム単位で量り売りもしてくれる ほとんどのスパイスがテイスティング可能

というわけで、足りなかったすべてのスパイス類が、ライターの皆さんのご協力によって揃ってしまいました。

これでうまくドライカレーが完成したら、「キッチンクラナハドライカレーDPZmix」でも「DPZ Loves キッチンクラナハドライカレー」でも「DPZドライカレーfeat.キッチンクラナハ」でも何でもいいのですが、とにかくそんな感じのものになりそうです。

嬉しい反面、不安もあります。ここまで大騒ぎをしてしまった以上、失敗は許されません。僕がデイリーポータルで初めて記事を書かせてもらうときに行った取材(参考記事:「ダムめぐりのススメ」)を思い出して、少し気が重くなりました。

そして、僕がカレー粉からカレーを作るのは2回目、というのも大きな不安要素です。しかも前回は小学校の家庭科の授業。しかも立候補したにもかかわらず失敗し、同じ班の子たちとの間に気まずい空気を作ってしまったことを思い出しました。

しかし、いつまでもスパイスの匂いだけ嗅いでいても仕方ありません。「簡単ですよ」という田沼さんの言葉を信じて、調理を開始します。


賽は投げられた

 

 
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